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日本百名山

高妻山


MAP予定192*136
日本百名山にしては地味な山
日程 2004年8月14日(土)
山名 高妻山
山域 長野県
入/下山地 戸隠キャンプ場
メンバー 単独行


横浜(19:45)=(3:30)戸隠キャンプ場(5:46)−(7:09)一不動避難小屋−(7:54)五地蔵岳−(9:21)高妻山(9:34)−(11:30)一不動避難小屋−(13:05)戸隠キャンプ場=広徳の湯=横浜

 東京では真夏日が39日間連続し、観測史上最長となっていた。その影響か、夏休み初日はどうも体調が優れない。一日中寝たり起きたりの無為な一日を過ごしてしまった。そんな体にむち打って、山の仕度をした。目指すは日本百名山。白山か鹿島槍、高妻山のいずれか、もしくは複数の予定だった。車で行くのでその辺はいい加減である。
 13日の夜に出発。昼間はよく寝たので、朝までに登山口に着けば良い。今回も高速は使わないようにした。カーナビはとりあえず戸隠キャンプ場を目的地にした。この時点で高妻山を登ることにしていた。車は相模湖からは国道20号を諏訪湖方面へ。反対車線は大渋滞していた。帰省ラッシュの戻りだろう。清里、佐久と通過し、長野市を抜け戸隠キャンプ場近くの駐車場に到着する。明るくなるまでの1時間ちょっとを仮眠した。
 車の外の人声で目を覚ました。広い駐車場は空いているのに、わざわざ人が寝ているそばで騒がなくても良さそうなものなのに。時刻は5時だ。それほど早く起きることはないとは思ったが、起き出して車の外に出た。道路反対側のトイレに行くと意外なほど綺麗だった。
 駐車場を歩き出し、戸隠キャンプ場の中へ入っていく。ファミリーキャンプが多く、ここだけ人口密度は過密だ。犬の散歩やら、あてもなく歩き回っている人たちとすれ違う。まさか彼らの中から高妻山に登ってやろうという人が現れるとは思えない。

【戸隠山と五地蔵山】

 左の山が戸隠山、道の先が五地蔵山。高妻山はその奥で見えない。


 キャンプ場を抜け、戸隠牧場に入る。入口に受付があり、料金表があったので入山料を取られるかと思ったら、登山の人はどうぞお通り下さいと、料金は取られなかった。どうやら観光牧場の入場料のようだ。この先に遭対協の人がいるから入山届を書いてくれとも言われた。牧場の受付から正面には戸隠の山塊が見える。その山に向かって歩く。牧場内の”登山道”の指導標に従い、進んでいくと、ドーム型テントともに”登山相談所”と幟が立っていた。ここで入山届けを書くようだ。遭対協の人の指示で入山届けに記入する。
 入山届けを出し、なお牧場の中を歩く。柵を越えると目の前に牛がいて草を食べている。人間がすぐ横を歩いても無関心だ。牧場の柵の中を歩く登山道としては、九州の涌蓋山(わいたさん)を思い出す。この手の登山道には牛の糞がそこら中に落ちているので、足元には注意したい。

【スラブのクサリ場】

 滝の水量は少ないが、上の方は水の中に入ることになる。


 牧場の柵を出ると森林の中に入り、いよいよ山道となる。沢沿いの道で何度か渡渉する。最初のクサリ場は、スラブ状の滝だ。鎖は濡れていない右端の所にあるが、上の方は水流がある。この滝から更に5分ほどで再びクサリ場。岩肌を20m程トラバースする。ここの鎖は水平に張っているのではなく、なぜか垂直の鎖がスダレのように約2m間隔で垂れ下がっている。その鎖は頼ると歩きにくい。使わなくてもトラバースできた。
 沢の中の登りが続くものの、水が少ないので靴の中が濡れることはない。歩き始めから1時間ちょっとで氷清水というわき水の場所に出る。ここが今まで登ってきた沢の源流のようだ。塩ビのパイプから水が出ている。地図では「一杯清水」とあるが、「氷清水」と修正して下さいとの案内板があった。

【一不動避難小屋】

 避難小屋に向かって左が戸隠山の八方睨、右が五地蔵山と高塚山に至る。


 水場から10分ほど登ると稜線に出る。かまぼこ型の一不動避難小屋が建っている。このあたりはうっそうと緑に囲まれている。北の方に見える五地蔵山も緑で覆われている。小屋の前で少し休んでから、登りを再開する。ときどき、眺めの良い場所に出る。雲が多いので少しかすんで遠くは見えないが、黒姫山はよく見える。外輪山の中に形の良いピークがある。
 昔修験者が歩いていた名残だろうか、三文殊という看板とともに祠の跡のような石が置いてある。またしばらくすると、今度は、四普賢。そして五地蔵と続き、五地蔵山のピーク(1,998m)となる。この山頂の標識とは別な場所に山頂があり、そちらの方が眺めが良い。
 五地蔵山から高妻山の山頂までコースタイムで1時間40分、まだまだ登りが続く。六弥勒、七観音と目印が続く。ここまで何人もの人を抜いてきたが、後ろから鈴を鳴らしながらすごい勢いで近づいてくる気配がする。はじめは犬かと思ったがどうやら人間だ。あっという間に抜かれてしまった。山の装備はほとんど身につけておらず、ジョギングの恰好だった。天狗のように身軽に急坂を登っていった。ものすごい健脚だ。
 九勢至まで来るとようやく高妻山の山頂が見えてくる。最後の登りはかなりの急坂となる。休み休み登り切ると十阿弥陀となる。石祠と銅鏡があるが、どうもここが山頂ではないようだ。岩場を歩いて行くとようやく山頂となる。

【高妻山頂上】

 殺風景な岩場の山頂。天気が良ければ眺望は良いようだ。
 この先、乙妻山にかけて十一阿シュク、十二大日と続き、乙妻山頂上が虚空蔵菩薩だという。

 高妻山の山頂(2,352.8m)は実に素っ気ない。山頂を示す指示標に日本百名山と書いてあるだけで、あとはそのすぐ横に三角点があるのみだ。九勢至から見えていた山頂も、このときはすでにガスに覆われ、眺望は何も見えなくなっていた。岩に腰掛け、10分ほど休んでから山を下りた。
 当初は、一不動避難小屋から戸隠山へ行くつもりであった。しかし思いのほか体力を消耗し、水も残り少なかった。200名山である戸隠山は行っておきたかったが、軟弱にもそのまま来た道を戻ることにした。

 駐車場に戻り、いつものようにどこの温泉に行こうかとガイドブックをめくるものの、このあたりに温泉はありそうにない。妙高に行けば温泉はあるのだが、方向が逆だ。この時点ではもう、明日の登山はあきらめ帰ることにしていた。天気も下り坂とのことだった。車を走らせているうちに温泉はあるだろうと、長野市の方へ向かった。市内を走っていると広徳の湯という看板が目に入り、そこに行くことにした。温泉ではなくスーパー銭湯だが、この手の大規模風呂は歓迎だ。料金も手頃だ。湯から上がり、そこで食事も取った。

登山道の植物
120*90 【ハンゴンソウ】

キク科
【チョウジギク】

キク科
【花1】


【花2】

【ツリガネニンジン】

キキョウ科
【ミヤマコゴメグサ】

ゴマノハグサ科

温泉情報
広徳の湯★★★
場所:長野県長野市広田141(TEL:026-254-6711)
スーパー銭湯,550円,営業10:00〜24:00
年中無休,食堂有
Camera:SONY DSC-U30

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