台北放浪2004 |
かつて日本には富士山より高い山が存在した。その名も新高山と呼ばれていた。日本一高い富士山より高い山と言うことでその名がついたのである。台湾が日本領だったころの話である。現在ではその名は玉山となっている。 今回は玉山まで訪れる余裕はないので、台北市周辺で何か山はないかと調べていたら、ちょうどいい具合に陽明山という山がある事がわかった。陽明山は山塊の総称で、最高峰は七星山が1,120mとなっている。さらに国家公園の指定もされているため整備はしっかりしているはずだ。 【2月6日(金)】 MRTの士林駅前のバス停から紅5のバスが陽名山まで行く。そこまではガイドブックで調べることも出来た。それと、台湾的国家公園のホームページもあったので、そこも参照したのだが、どういう訳だか、肝心の陽明山国家公園のページは開かなかった。 士林駅を降り立ち、バス通りまで出ると、バス停はすぐに見つかった。通りの手前と向こう側にバス停はあるのだが、とりあえず手前の方で待っていたら、5分ほどで陽明山行きのバスが来たのでそれに乗り込む。 台北市内のバスに乗るときの心得として、バス停の停留所名がよく見えるように右側に座らなければならない。車内は到着停留所名のアナウンスはないからである。停車のためのボタンはある。そして小銭も用意しなければならない。たいていのバス料金が15元であるが、車内では両替を行っていない。この5元硬貨を入手する方法は限られており、コンビニでおつりをもらうか、MRTで25元のカードを買ったときのお釣りくらいしかない。おつりの持ち合わせがないときは、20元の料金を払うしかない。100元以上の紙幣しか持ち合わせていないときはバスには乗られない。 陽明山は意外と近い場所にある。故宮博物館の近くを通り抜けるとすぐに上り坂になり、台北の市街が車窓から見渡せるようになる。バスには乗っていたほとんどの客は途中の停留所で降りてしまい、終点の陽明山(バスセンター)では、私と学生風の5人ほどが降りた。外は小雨が降っていた。 バスセンターからは遊客中心まで行くのであるが、歩いていくことにする。バスもあるのだがよく分からないし、たいした距離でもない。車道に沿って歩いていくが、後に遊歩道があることに気づき下りはその遊歩道を使うことになる。車道脇の植物は南国らしく、やたら葉が大きく、シダ類も多い。 ひと汗かくころ遊客中心に到着する。中でガイドマップ等もらえるはずであったが、カウンターには置いていなかった。係員もいたのだが特に訪ねることはせずに外に出た。道の要所要所には道標があるので、山頂まで行くのは何とでもなるだろう。七星山歩道登山口まで更に歩いた。 【登山道閉鎖】 七星山歩道登山口までやってきて、入山禁止であった。 七星山歩道登山口に到着すると、あろうことか入り口がトタン板で完全に塞がれていた。張り紙を良く読むと、昨年の土砂崩れで歩道が全面通行止めになった、と言うようなことが書かれていた。別の登山道もあるのだが、山の反対側になり今回行くのは無理そうだ。あっさりとあきらめる。 バスセンターまで陽明公園の中を散策しながら戻る。平日の小雨模様ということもあり、ほとんど人はいないが、年寄りたちが東屋で野外調理をやっていた。それとギターをもった若者が続々と集結しているようだったが、何かイベントがあるのだろうか。 【紗帽山】 陽明公園を歩いていると目の前に見えた。標高643mで、こちらの方が気軽に登れそうだった。 陽明山はシーズンともなると、台北市民の憩いの場になるのだろう。公園の周りには大駐車場があり、バス停も順番に並べるよう長い行列用のラインが引いてあった。ここのバス停にも時刻表はない。10分から20分間隔で来ることになっている。来たときと同じ、紅5のバスで台北市内に戻った。 バスの到着したMRT剣潭駅から、そごうデパートのあるMRT忠孝復興駅へと向かった。以前から気になっていた、台湾製の電子辞書(無敵社のCD606)を調査するためである。日本のそごうは再生支援を受けているが、台北の方は儲かっているそうだ。市内に何店舗かある。 そごう百貨忠孝店はMRT忠孝復興駅出口のすぐ隣に立地している。電子辞書のコーナーはすぐに見つかった。そして目指す電子辞書もすぐに見つけることが出来た。日本では調べることが出来なかった価格は、6,990元であった。意外と高かったがこちらは日本にないカラー表示だ。ここはデパートで割り引かないだろうから、とりあえずカタログだけもらって、その場を去った。この時点ではまだ完全に買う気はなかった。 そごうを出て、誠品書店まで歩いた。この本屋は24時間営業していてガイドブックにも載っていた。店内は図書館のような書庫で、若者は地面に座って商品の本を読んでいる。店員は注意するでもなく、それが普通の光景のようだ。ファッション関係は日本の雑誌がそのまま売られており、『山と渓谷』のような山岳雑誌も売られていた。 【光華商場の電脳街】 次に向かったのは、MRT忠孝新生駅の北にある光華商場。ここは台北の秋葉原と言っていい街で、電脳関連の店が並んでいる。特に買い物はないのだが、とりあえず覗いてみることにした。駅を出て商場に向かう道すがら、すれ違う若者はマザーボードやゲームソフトの入った箱を抱えている。なるほど秋葉原そのものである。台湾は電脳部品の生産拠点でもあるのできっと安いのだろう、最近は興味が失せているのだが、以前だったら自分も部品を買い込んでいたかも知れない。秋葉原と同じような店構えの小さな店舗をひととおり見て回った。 一旦ホテルに戻り、近くのコンビニで買った弁当を昼食とする。台北のコンビニ弁当を食べ尽くすのも今回の旅の楽しみだった。こちらのコンビニ弁当は、ご飯の上に鶏肉が乗っかっているものが多いようだ。 【コンビニ弁当】 パッケージには、「超大XLイ分量 香辣雉排」と書かれていた。 タクシーで鼎泰豊へ向かった。鼎泰豊といえば、日本の高島屋に入っている小籠包の店でいつも行列が出来ている。本家の台北でも人気があり、昨年訪れたときは本店一件だけだったが、今回訪れると支店が出来ていた。その支店の方へいった。 小籠包を満喫した後、バスに乗りとある夜市へ。そして通りに面した電気屋で、先の電子辞書を見つけた。こちらは9折で1割引だった。会員だったら更に1000円程度の商品券をもらえるようだが、このシステムは日本の電気量販店と一緒だ。 更にMRTで士林の夜市へ移動した。一周したがここでも見るだけで終わった。このひはこれで終わり。 Camera:SONY DSC-U30 次へ |
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