幌尻岳へ行くために買った沢靴をようやく使う時が来た。これまで沢に行く機会に恵まれず、というか、いくつもの山を登るに当たって、わざわざ沢筋からアプローチする必要はなかったのである。しかしこのところ近場の山は登り尽くし、どの山へ行くかというより、どのコースで山へ行くかが選択肢となってきた。
先週一緒に山へ行った仲間に誘われ、今回の山行が決まった。このところ2週連続で山へ行くことは珍しい。朝はそれほど早くない時間に車で出発。渋滞はほとんど無く、予定より30分早く集合場所である愛甲石田駅に到着。8時に駅前を出発。246号から丹沢湖を抜けて大滝橋へ。
大滝橋の旧トンネルは閉鎖され、その手前に車を止めて歩き始めた。大滝沢沿いの林道は東海自然歩道となっており、これまで何度か歩いている。林道沿いに何台か車が止まっており、車止めも開いていた。
【大滝橋入口】
この先東海自然歩道となっている。以前はすぐ車止めがあったと思ったが、少し奥まで車が入られるようになっている。
30分ほどで「マスキ嵐沢」と書かれた標識がある。ここから東海自然歩道から分かれて沢の方に入る。まずは入渓準備をする。装備はハーネスとシュリンゲ数本、ヘルメットに沢靴(タビ)。今回はずぶ濡れになることはないらしく、膝下がぬれる程度。腰につけているデジカメもそのままで望んだ。
【入渓】
はじめは水量が少ないが、徐々に増えてくる。(10:10)
いくつかナメやスラブを難なく越えていく。この日は他に誰も入っていないと思いきや、最初の大きな滝で若い女性二人組が登っていた。訓練中だという。我々は滝の右手の草付きあたりを登って彼女らを追い抜いていく。
【F4手前】
(10:51)
【F4】
ノーザイルで登る。左下から右上に向かって登ると登りやすい。(10:53)
滝の上には、たいていボルトが打ってあり、ビレイができるようになっている。
【F5】
最後の滝(11:21)
F7は涸滝だが結構な核心部。10mの岩場で、トップの大山さんは右に巻いて登り、上からロープを下ろす。上部にはボルトがありビレイはできる。そしてChifuさんがトップロープで登る。
沢はなくなり、ガレ場を上り詰めると権現山の稜線となる。稜線はやせ尾根で、幅は1メートルほどしかない。反対側はすぐに切れ落ちている。右手の登山道に入り、権現山頂上までは急坂が続く。
息を切らせて山頂(1138m)へ到着する。権現山への唯一の登山道がやせ尾根の割には山頂は広い。城を建てれば要害となりそうだ。山頂は杉やブナに覆われ眺望は丹沢湖方面だけである。また、なぜか土管が何本も無造作に転がっている。丹沢湖がよく見える場所に腰掛け、昼食休憩とした。
昼食は先週と同様にコンビニで買ったソバ。今回はとろろ付きでグレードアップ。
【権現山頂】
権現山(1138m)頂上は広い。展望は丹沢湖方面のみ。なぜか土管が数本転がっている。
下山は一般道を西丹沢自然教室方面へ降りていく。畦ヶ丸との分岐までは急な下りが続く。西沢沿いの道は何度か渡渉するが、いずれも真新しい橋ができていた。以前は丸太橋で増水のたびに流されていたが、今度のは石組みの基礎もありしっかりとしていて易々と流れそうにない。
吊り橋を渡って、西丹沢自然教室横に到着。タイミングがよければそこからバスで大滝橋まで移動するところだったが、バスは20分後だったので歩くことにした(20分というのはタイミングのいい方だが..)。
車道の路側帯は駐車の列。山ヤより沢でのバーベキュー客が多いようだ。
【箒杉】
国指定天然記念物、日本名木百選、神奈川の名木百選。以前来たときはなかった遊歩道や展望台
ができていた。箒杉の後ろの斜面をひと登りした展望台からはこの木の全景を見ることができ、写真を撮るのはそこが適地だ。
箒杉に立ち寄り見学する。日本名木百選にも選ばれた立派な杉。樹齢は2000年で縄文杉と比べても遜色ない。箒杉の先のトンネルをくぐると大滝橋となり、駐車スペースに到着する。
帰り際に中川温泉のぶなの湯に立ち寄る。時間的に下山客が多く混雑していた。
【登山道の花】
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【Bテンナンショウ】
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【@マルバウツギ】
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【Aニガナ】
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【Cヤマブキ】
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温泉情報
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中川温泉 ぶなの湯★★★
場所:神奈川県足柄上郡山北町中川645-8(TEL:0465-78-3090)
泉質:アルカリ性単純泉、源泉34度
料金:700円、時間:10:00〜19:00(土日祝日)、平日は18時まで、
夏休み期間中は20時まで
休館:水曜日(祝日の場合は翌日)、12/30〜1/3
http://www.town.yamakita.kanagawa.jp
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