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日本三百名山

背振山


MAP予定
福岡の竜の背に登る
日程 1999年12月17日
山名 背振山
山域 福岡県
入/下山地 椎原
メンバー 単独行


早良妙見口=椎原(10:54)−(11:15)辻橋−(12:26)矢筈峠−(12:47)背振山−矢筈峠−(13:58)椎原峠−辻橋−(15:05)椎原

 背振山山頂にある背布利神社の開山は日本に臨済宗を広めた栄西であるが、この栄西は中国から初めて日本に茶の実を持ち帰り、背振山一帯に蒔いたという。日本のお茶のルーツはこの背振山にあったようだ。

 今回は仕事で福岡を訪れたついでに休みを取り、市内の山である背振山を登ることにした。背振山の登山口までは、西新から出ている西鉄バスの椎原行きに乗る。一時間に一本程度はある。


【椎原】

 バスの終点である椎原は100万都市福岡の最果ての地であり、田畑が広がる(10:54)。バスを降りてからいきなり迷った。道標が全くないのである。バス停にはハイキングマップがあるがわかりにくい。持ってきた地図は5万分の1の縮尺で、山では役に立つが細かい町中ではわからない。とりあえず大体の見当をつけて、バス停先の道をすぐに右に曲がって歩いて行く。集落の中はまったく道標は無く、ただ道なりに歩いていく。



 集落を離れたころ、左側に側溝があり、綺麗な水が勢い良く流れていた。背振山からの水源を取り込んだ流れであろうが、やがてこれは福岡市民の生活水となるはずである。背振山系は水源の森となっている。そして左右に杉の木が増えてきて、右手に石垣が現れる。城趾のようでもあるが、説明はなく不明。その先にマップ上にある辻橋を渡ったので道を間違えていないことがわかる。
 バス停から30分ほど歩いたところで、道が二またに分かれ、ようやく道標が現れる。右手が椎原峠で左が矢筈峠となっている。ここは左手に進む。後はひたすら山道を登ることになる。矢筈峠の手前は滑りやす急坂となっている。最後は梯子が掛かっており、それを登り切る。
 驚いたことに矢筈峠はアスファルトの車道となっていた。椎原峠方面の尾根上にある気象レーダー施設の専用道路のようだ。反対側の背振山までは、終始アスファルト歩きになる。自衛隊のレーダー基地目指していく。

【役の行者】

 自衛隊の施設の中にあるため金網越しとなる(12:42)。


【役の行者説明文】
 役の行者は、役の小角ともいう。大和国葛城に生まれる。幼少より神童の誉れ高く仏道に入る。32才で岩窟に入り行を成し、30有余年の後吉野の金剛山や大峰山を開き、修験道場とした。
 背振山に飛来した記録はないが「委奴国考」によれば「背振山頂に龍池あり。二龍出現す。水底に金銘ありて、竜宮の門へ通ず。役の行者、これを西嶺の一番菩提の法を行う金胎両部の窟とす」とある。
 後年、この地は山岳仏教、修験修行のメッカとして尊拝され、その開祖として役の行者が勧請されたものと想われる。
 台石に「建立者本山派山伏中、元禄13年6月7日」の日付がある。

【背振山山頂】

 山頂一帯は自衛隊の施設が取り囲んでいるが、この山頂部分はかろうじて施設の外となっている(12:47)。



【背振山山頂からの眺望】

【山頂付近駐車場の背振山説明文】
 背振山系の最高峰で、標高1055メートルあり、龍が背を振ったということから名付けられたと伝えられている。山頂には、弁財天を祭る石殿があり、又、山岳仏教の発祥地としても有名で、石碑や石像等が多く見られ、古くから霊山としてあがめられてきた山である。

【矢筈峠−椎原峠間】

 矢筈峠から椎原峠までの稜線歩きはアップダウンもあまりなく、快適なウォーキングである。ミヤコザサを左右に中低木が続く。途中「唐人の舞」などの巨岩があるが、稜線から下ること20分と案内にあり、往復を考えるとちょっと長いので省略する。(13:34)


 椎原峠に到着(13:58)。ベンチがありここで昼食にする。ここまでハイカーとは会うことはなかった。見かけた人と言えば、山頂の駐車場公園でゴルフの練習をする人と、自衛隊の門番だけだった。


 【背振山系の植物説明文】
 背振山系には、温帯落葉樹林を代表するブナ林が多く見られ、イヌシデ、ミズナラ、アカガシ等の高木が混じり、その下には、シロモジ、ツクシシャクナゲ、ツツジ等、カエデ類などの中低木が、また中間の尾根には、ススキ原なども見られ、四季折々の植物の変化を観察することができる。


【杉並木】

 スギの葉が雪が降るように舞っていて、足下は一面にその葉が積もっていた。色の具合が幻想的であった。このあたりはコナラやリョウブも多い。(14:30)


椎原バス停に到着(15:07)。西新行きのバスは間もなく来た。
 今回のカメラは、CANON Power Shot S10を使用。実は今回がこのカメラのデビューであった。今まではCANON Power Shot A5を使っていた。画素数が80万画素から210万画素と大幅に向上しているので、クオリティーがかなり高くなっている。ただし、ウェブ上では縮小圧縮しているので、結局従来とは変わらないのである。


Camera:CANON Power Shot S10

NOYAMA
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