日本百名山大菩薩嶺 |
「林道は全面通行止め」の看板にいやな予感がしたものの、そのまま林道を車で上って行った。やけに路上駐車が多いなと思った矢先、林道はゲートで完全にふさがれていた。この時期に林道が閉鎖されるとは何事だろうか。しかもゲート手前の駐車場は満車で、少し下った林道の路肩に車を駐めた。。このあたりの山域では林道閉鎖で足止めを食らうことが多い。思い出しただけでも、要害山、岩殿山など、転進を余儀なくされた山だ。長兵衛山荘まで車で行くつもりだったので往復で3時間以上余計な歩きが加わることとなり、お気軽ハイクが1日フルタイムの登山となった。
ゲートの駐車場には「丸川峠入口」の指導標があるが、地図が古いのかそこには載っていなかった。ゲートを越えて歩き始めた。道ばたの草付きを観察しながら、花を見つけては名前を同定しながらのんびり歩くので、コースタイムを遙かに超える雰囲気だった。案外いろいろな花が咲いている。
道は山道となり、眺望もないのでもっぱら花を愛でながら登る。ふと気がつくと展望のある場所に出る。第一展望台と木に札が付けられている。雲は多いが遠くの町並みがよく見える。その先20分ほどで同じような展望台がある。こちらは第二展望台。 長兵衛山荘が近くなる頃、キノコ汁まで3分と木札が立っている。ここまでいくつかのキノコを見ているので、もうそんな季節なのだろう。やがて大きなログハウスの長兵衛山荘に到着。ここで驚いたのは、山荘前の駐車場が満車だったことだ。我々は林道閉鎖で苦労して登ってきたのに、別の道はしっかりとここまで通じていたのである。山荘前のベンチでは、まるでドライブインに立ち寄った客のようにくつろいでいる。 山荘のメニューに生ビールがあったので、早速飲むことにする。この場を逃したら帰宅するまで飲めないからである(\600)。伊達さんはキノコ汁を注文していたが、まだキノコは採れていないので販売していないとのこと。広告に偽り有りである。 山荘があるところは上日川峠で標高が1600mあるようだ。目の前に大型バスがやって来た。千葉の山の会の集団登山のようだ。年寄り達が次々とバスからはき出されている。我々はそそくさと出発した。 林道に沿った登山道は笹原を分けて続いていて、木々の間はうすく霧がかかっている。20分ほどで福ちゃん荘に到着。店の前ではやたらとモノを売っている。食事メニューもやけに豊富だ。ここは素通りで唐松尾根を登る。 濃い霧の中の雷岩に到着。どれが雷岩か分からない。そこから左手の大菩薩嶺に立ち寄ることにする。7分ほどで大菩薩嶺(2058.9m)に到着。山梨百名山の標識。眺望無くちょっとした広さがあるが誰もいない。 来た道を引き返し、雷岩をそのまままっすぐ稜線を進む。標高2000m地点を通過。2000mの標識は2000年に設置されたそうだ。神部岩という場所だ。どれが神部岩かは気にしない。 賽ノ河原に到着。綺麗な休憩舎があるので、中で小休止をする。木窓を開けると中は明るくなる。 賽ノ河原の先に親不知ノ頭。そこで、先ほどの大型バスパーティーとすれ違う。なぜか大菩薩嶺までの道を尋ねられる。山で人に道を尋ねる事などあり得ない事だが、不安なパーティーである。 大菩薩峠に到着。以前来たときは緑の尾根が伸びやかに続く感動的な風景だったが、その面影はない。ガスのため周りは真っ白である。何の感動もない。ぽつぽつとついに雨も降り出した。石丸峠まで縦走する予定であったが、峠から富士見新道を下山することにした。 介山荘からは軽車両が入ってこれそうな整地された林道が続く。下山は花には目もくれずひたすら歩き続ける。福ちゃん荘で登ってきた道と合流し、そのまま駐車場所まで下った。
下山後の温泉は、大菩薩の湯が近いが、4月に来たばかりなので、少し離れているが、ほったらかし温泉に行くことにした。人気の温泉だが三連休の最終日ともなればかつてないほどの大混雑であった。当然帰りの中央道も大渋滞で、いつものように大月ICで降りて道志経由で帰った。
Camera:Panasonic DMC-FX9
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| |
ホームに戻る |