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日本百名山塩見岳 |
塩見小屋からは山頂が見えていたが、だんだんと雲が増えてきて、山頂に着いた頃にはすっかりガスの中だった。標高3,047mの塩見岳山頂は日本で16番目の高峰である。ピークは西峰と東峰に別れるがそうたいして離れていない。西峰のピークから東峰のピークがうっすらと見えている。とりあえず西峰まで行ってみる。3分とかからない。西峰のピークにある指導標には3,052mとある。こちらの方が高いようだ。 【塩見岳西峰】 標高3,047m。都心の酷暑と比べたら極楽の涼しさだ。 何も見えない山頂では写真も撮れない。長居は無用なので、滞在時間およそ数分で下山する。そして山頂から離れるに従い、厚く覆っていたガスはとれてきて、また山頂が見えだした。気まぐれな天気である。けっこう疲れているので憤慨する気にもならない。 【塩見岳を望む】 ガスった山頂から離れると、晴れてくる...。9:34 【本谷山からのパノラマ】 塩見岳山頂はガスのため全く眺望はなかったが、本谷山まで戻ってくると、ガスの下の眺望が広がっていた。 朝から6時間歩いて、テン場まで戻ってきた。テントを撤収して、2時間少しかけて駐車場まで戻る。途中偶然にも知人とすれ違う。どこかの山岳会で来ているようだ。まだ登り始めで先は長い。ご苦労様だ。後日聞いた話では、その後天気が悪化し山頂に至ることなく敗退したそうだ。わざわざこんな秘境まで来たのに残念なことだ。ともあれ、僕は山頂を踏んで無事登山口の駐車場まで戻ってきた。 駐車場の手前の方に山肌からわき出している水場がある。昨日も飲んだが、渇いた喉には更に旨く感じる。空いたペットボトルに汲んで帰りの運転中に飲むことにした。 登山口の駐車場は、来たときよりもはるかに多くの車が停まっている。車道のだいぶ先まで路駐していた。路駐で狭くなった道を通り抜けて、お約束の温泉へ向かった。 林道を下る途中に夕立神の緑色岩というものがあり見学した。このあたりの鳥倉山一帯は緑色岩でできており、約2億年前に南方の太平洋プレートの海洋底に噴出したもので日本列島の土台の一部となっているそうだ。この緑色岩が南九州から関東に向かって分布し、緑色の岩が隆起している。 さて温泉であるが、当初はガイドブックにも載っている鹿塩温泉の山塩館へ行くつもりであった。塩川に沿った狭い道を登っていくとその旅館はあった。しかし宿泊客のチェックインが始まったということで、外来の温泉客は断られてしまった。がっかりしてこの村を離れようとしたが、地元の人から別の旅館が入れてくれるとの話を聞き、教えてもらった山景館というところに行くと、入れてくれると言う。いい宿だ。このあたりは昔、岩塩を採掘していたたこともあり、強食塩泉となっている。そこから見える山と言うことで、塩見岳という名前が付いたのだろうか。
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