大連 2006 |
【三日目】 朝からウォルマートへ行き買い物をした。買ったのはダビンチコードのDVDビデオなど。新発売らしく、大量に置いてあった。ところで、日本では11月3日が発売日である。一ヶ月以上早く中国で発売されるものであろうか。しかも料金は22.8RMBで、わずか300円ほど。日本の十分の一ほどである。これって本物だろうか。帰国してから再生したところ、特に問題はなさそうだったが、音声は吹き替えた中国語のみだった。 一度ホテルに戻り、タクシーでロシア街へ向かった。大連駅近くの勝利橋(日本統治時代は日本橋と呼ばれていた)の手前で下り、歩いてその橋を渡った。橋の下は線路である。橋の奥に「大連ロシア風情街」と書かれた歩行者専用道路の入口がある。 【大連ロシア街】 勝利橋(旧日本橋)を渡ったところにある。2001年に作られたロシア風情街。全長120mの歩行者道路の両脇に、ロシア風の建物が並んでいる。土産物屋が多く、その主力製品は、マトリョーシカ(Матрёшка)だ。売り子もとてもロシア人とは思えない。 19世紀末、箱根にあったロシア正教会の避暑館にやってきたロシア人修道士が、本国への土産に持ち帰った箱根細工の入れ子人形( こけし・だるま・七福神)がマトリョーシカのもとになったと言われている。 ロシア街ではマトリョーシカを買いたかった。マトリョーシカといえば、なぜか子供の頃に家のタンスの上に置いてあった。それをどのようにして入手したのかは知るよしもなかったが、その人形がロシアの名産であることは知っていた。日本のどの家庭にもマトリョーシカの一体くらいは置いてあるのかも知れない。 ロシア街では目指すマトリョーシカはすぐに見つかった。沿道の建物はほとんどが土産物屋で、マトリョーシカ自体が主力製品だからである。しかしそれが本当にロシア産だかは分からない。この手の産品の大量生産は中国は得意である。だいたい、店の店員からしてどう見てもロシア人ではなく中国人である。 マトリョーシカは五体で構成されるものがひとつ6RMBだった。これは品質があまり良くなく、良いものは30RMBほどする。お土産でばらまくためなので、安いものをいくつか買い付けた。 【旧自然博物館】 ロシア街の一番奥。この建物がロータリーになっている。 ロシア占領時代の1902年に建てられた古い建築物。当時の大連市政庁。日本統治時代の1904年には地質調査所、満蒙物質参考館として利用。1945年の解放後から1996年まで大連自然博物館として開館していた。現在は空き家だろうか。 ロシア街と言うからには、ボルシチなどロシア料理を食べられる店があるのかと思っていたが、それらしき店を見つけることはできなかった。通りの九割方が土産物の店だったようだ。旧自然博物館の建物のあたりまで歩くと、そこでロシア街の歩行者道路は終わり。来た道を引き返して大連の中心地に向かった。 【市内を走る路面電車】 1909年に開通された。大連市内では3本の線路が残って運営しており、総延長は16キロメートル。全線1RMBで乗ることができる。 観光案内のパンフレットに使われる大連の写真のたいていは、上空からの中山広場の風景である。高層ビルに囲まれた中山広場は大連の中心地であり、ロータリーとなっている広場からは放射状に道路が延びている。その写真と同じ風景が見たく、世界貿易大厦展望台へ行くことは以前から決めていた。 57階の展望台は、エレベーターに乗る前に料金を払うのではなく、57階に着いてから入場料を払うことになる。エレベーターを下りると人の気配が無く、カウンターにチケット売りの係員の女性がひとりだけたたずんでいた。チケットを買いテラスのような場所に出るとそこは外だった。超高層ビルの外に出るなど日本では考えられない。外側の壁は腹より少し上ほどしかなく、乗り越えるのにそう苦労はしないはずだ。しかもこのテラスは客がいないばかりか、警備員のような人もいない。この日は風がほとんど無かったが、海辺なので普段なら風が強いはずだ。壁に身を乗り出すとスリル満点だろう。 この展望台は日が落ちてからも営業しているので、さぞかし夜景が綺麗だろうと思ったが、中国は案外照明が少なく、日本ほど夜景は綺麗ではないそうだ。 【中山広場】 大連一高いビルの展望台、世界貿易大厦展望台からの風景。入場40RMB(10:00~21:00)。何が驚いたかって、地上250mの57階がオープンテラスになっているのである。 ひとつ下の56階には展望レストランがある。 続いてタクシーで大連港へ。大連港といえば、かつて大陸へ渡った日本人が終戦と共にこの大連港から海を渡って引き揚げている。その数20万人で5年かかったという。現在では中国各地や、韓国への定期便が入出港している。 【大連港】 戦前は大連埠頭事務所として使われていた。100年前の建物であるが、今なお現役で使われている。道を挟んだ大連港ターミナルから撮影。 夕食は昨日のリベンジで、再び吉野家へ。今回はテイクアウトで35RMB以上の品物を注文。そして、吉野家特製の竹橋を獲得することに成功した。 Camera:Panasonic DMC-FX9,CANON EOS 10D 次へ |
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