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中国見聞録シリーズ青島放浪記 |
タクシーを降りた場所は、ビールビンで作ったモニュメントがある広場であったが、周りにはビール博物館らしきものは
なかった。おおよその見当をつけて、通りを西へ少し歩いていくと青島ビール博物館と書かれた建物の入り口を見つけ
ることが出来た。わりと繁華街にあるので博物館の入口は目立たずにわかりにくい。
【青島ビール博物館】 青島ビールの創業地工場に設立された博物館。ビール工場は1903年に創業し、博物館は2003年に設立された。 入館:50RMB 入口を入っていくと中は薄暗く閑散としている。一瞬営業していないかと思ったが、奥のカウンターに数人の従業員が 暇そうにしていた。料金の50RMBを払い、チケットと領収書を受け取った。チケットは試飲ビールや土産物の引換券となっ ている。領収書の方は最後に必要なので捨てないで持っておく必要がある(これは最後に回収されてしまう)。 チケットを持ち、奥の扉から建物の外に出る。中庭のような所に出るので、ここから各建物を勝手に見学することになる。 日本のビール工場では、何人か集まったところでガイドがぞろぞろ引き連れて要所要所で説明するスタイルだったが、 こちらはそうではないようだ。 中庭にはいろいろなモニュメントがある。100の大きな文字(2003年で100周年らしい)やビール樽を抱えたおっさん (ディオニュソスの像、ギリシア神話に登場する豊穣とブドウ酒と酩酊の神)、ビールビンとグラスを模した噴水など。 100の前では団体客が記念写真を撮っていた。日本人旅行団のようだ。 まずはビールの歴史資料館へ入った。青島ビール工場の歴史は、ドイツで始まり、日本を経て中国に引き継がれている。 それらの歴史でゆかりのある物が展示されている。日本時代のタイプライターなど、とてもビールとは関係のない物も 展示されている。 そして生産工程の展示室へ。各工程では人形を使って作業風景を再現している。酵母を発酵させているコーナーで は、本当の酵母の匂いが漂っていた。途中、ミニバーの部屋があり、コップ一杯のビールとおつまみが支給となる。この ビールは無濾過のビールらしいが、特に説明はない。 順路を歩いていくと、本物の生産ラインを見学することができた。ほとんど自動化されているのだが、ここでの人間の 作業は、ビンビールのビールが規定量入っているかの検査と缶ビールのフタを機械に補給することであった。(これらも 自動化できそうなものだが)
見学の最後にはビール小屋というものがある。注意書きには高血圧や心臓病は注意せよとある。入ってみると、目 の錯覚を利用した小屋で、入ると体が斜めになる。ビールを飲み過ぎるとこんなになると言いたいのだろうか。 青島ビールバーの部屋に入り、ここで2回目の試飲を行う。なぜかチケットの半券ではなく、領収書の方と引き替え に、ピッチャーとグラスが出てくる。ピッチャーのビールは飲みきれず、大半を残して、隣の売店へ移動する。この売店 でチケットの半券とお土産(記念品)を引き替える。青島ビールのマークが入ったグラスだった。 【青島大包レストラン】 包子の専門店。ガイドブックにも載るほどの人気店と言うことで、行ってみたものの...。 青島駅から徒歩5分、中山路の百盛デパートの近くから少し坂を上ったところ、。6:45〜21:00。 タクシーに乗り、繁華街の中山路へ移動した。青島大包という有名な包子屋で五福包(ナマコや豚肉が入っている) を食べるためである。タクシーの運転手も当然その店を知っており、店の前でタクシーを降りることができた。店の中へ 入ろうとすると、どうも様子がおかしい。閉店しているかのように店には人気が無い。ガラス戸も閉まっているかと思った ら、開いたので中へ入った。店内にはいくつかのテーブルと、販売カウンターがあったが、客はひとりもいなかった。 そしてカウンターの奥では店員が暇そうに座っていた。壁には、左に包子のメニューがあり、右には今日売っている 包子の名札ようなものが、掛けられていた。メニューには12種類の包子があるものの、今日の包子は2種類しかない ようだ。 夕方のかき入れ時のような時間なのに、なぜに2種類しかないのだろうか。売り切れなのか、そもそも作っていない のか分からないが、期待していた五福包はその2種類の中には無かった。いつの間にか店員が皿にいくつか包子を 乗せて突き出したので、しょうがなくテーブルで頂いた。料金は10RMBちょっとだった。 すっかり冷えていた包子で腹ごしらえをした後は、旧市街の見どころを見学する。いったん中山路に出て、まずは天主 教会に向かうのだが、タクシーに乗ると、ものの15秒ほどでついてしまった。 教会は道に面してそびえ立っている。写真を撮るために少し離れて撮るが、横位置では入りきれない。縦でも入りにくい。 塔の高さは60mあり、その上には4.5mの十字架が二本立っている。写真を撮り終えて中に入る。閉館時間が近いのか、 門は半ば閉まっていたが、中へはいることが出来た。 【天主教会】 1934年建造のゴシック様式の教会。高台に立っている。 入場料:5RMB、8:30-17:00 教会の中庭にはマリア像が立っている。そして、花崗岩で作られた重厚な建物の中へ入っていく。日本でも教会など 行くことはほとんど無いものの、中の様子は、ここが中国とは思えないほどの西洋的なものである。高い天井で、アーチ 型の柱があり、正面に向かっていくつもの長椅子が並んでいる。その正面には祭壇があり、ドーム状の天井には絵が 描かれている。 教会を出て、迎賓館へ向かった。道はわかりにくいが、観光マップを頼りに歩いていった。途中左手に、石造りの立派 な建物があったが、「青島市人民代表大会..」と看板に書かれていた。そこを通過し、基督教堂(明日行くことになる) の前の交差点を渡り、信号山公園の入口の前を通過する。日本の青島ツアーの中にはこの公園を訪れるものもあるよ うだった。今回の旅行では小魚山公園へ行く予定だったので、この公園は省略した。
ようやく青島迎賓館の門まで来たのだが、閉館15分前にも関わらず、すでに入館は終了していた。日はだいぶ落ちかかって おり、そろそろ写真を撮るのも難しくなってきた。海の方へ歩いていき、桟橋に着いた頃はすっかり日が落ちていた。 桟橋にはたくさんの土産物屋がある。土産物屋と言っても、露店で、地べたにシートを敷いてその上に商品を並べて いる。綺麗な巻き貝やヒトデ、貝を使った加工品などを売っていた。ここの露店は観光客に対して積極的な営業活動を 行うといううわさだったが、この時期はそうでもなく、おとなしく営業していた。もっとも客の方もまばらで、日が落ちてから 来るような物好きばかりであった。
440mある桟橋の一番奥には青島ビールのロゴにも使用されている、八角二層の監視台(1891年建造)がある。 この時間ではすでに閉まっていて中にはいることは出来なかった。通りに戻ると、ビルが綺麗にライトアップされていた。 日本ではビルに照明を当てるということはしないが、ここ中国ではよく見られる光景である。タクシーをつかまえ、ホテル に戻った。 ホテルの目の前にあるカルフールで買い出しに行き、夕飯は弁当を買い、部屋で食べた。青島初日はあまりまともな ものを食べていない。 次へCamera:Panasonic DMC-FX9,Canon EOS 10D |
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