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高千穂峰-日本二百名山

高千穂峰-日本二百名山

龍馬登頂150周年の山

龍馬登頂150周年の山

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剣が立つ高千穂峰

山行情報
日程 2017年4月29日(土)
山名(山域) 高千穂峰(九州
入/下山地 高千穂河原
メンバー 単独行
行動時間 2時間25分
歩行
距離
登り
下り
歩数
6.3km 669m 669m 12,000歩
高千穂峰

コース(タイム)

高千穂河原(09:44)-(10:29)御鉢-(10:56)高千穂峰(11:14)-(12:10)高千穂河原

 《山概略》
 高千穂峰は宮崎県と鹿児島県の境界に位置し、山頂周辺は宮崎県となっている。霧島火山群の主峰(標高は2番目)で、日本二百名山。火山活動が活発な山域で、しばし入山禁止となる。現在は新燃岳の半径1kmが立ち入り禁止区域となっている。
 日本書紀に出てくる天孫降臨伝説の山で、山頂にある天逆鉾はニニギノミコトが突き立てたものとして知られている。寺田屋騒動で負傷した坂本龍馬が療養のため、お龍とともに霧島温泉を訪れて高千穂峰を登山しているが、その際、天逆鉾を引き抜いたとの手紙を姉の乙女宛に送っている。1866年のことであり、その翌年に大政奉還が行われ、今年は大政奉還150周年の年である。

 《アプローチ編》
 GWの帰省で早朝に新門司港に上陸。そのまま九州自動車道をひた走り、高千穂峰の登山口である高千穂河原の駐車場(1日500円)へ入った。連休中で混むかと思ったがそれほどでもなかった。駐車場では登山を前に体操する人々や観光客、警察の人たちなど多くの人で賑わっている。意外だったのはスマホの電波が来ていない。案内の人に確認すると、ソフトバンクだけが圏外となるようだ。iPhone が使えず不便である。


高千穂河原の駐車場
【高千穂河原の駐車場】
   何度か鳥居をくぐる
【何度か鳥居をくぐる】

 《高千穂峰へ》
 駐車場を横断して高千穂峰に向けて出発する。高千穂河原という名の通り、駐車場周辺は広場のようになっている。駐車場の隅には火山弾から逃れるための避難壕がある。鳥居をくぐって奥へと進むと天孫降臨神籬(ひもろぎ)斎場なるものがある。階段を登っていくと広場の奥に祭壇のようなものがある。
 登山道は斎場の右いての方に続き、ちょっとした森林の中へと入っていく。活発な火山の近くでこのあたりだけ緑が残っているのは不思議だ。石畳の道を緩やかに登っていくと、森林から抜け出て、足下は火山の砂礫へと変わっていく。砂浜のようなところを歩く感じで、前に進みにくい。目の前には御鉢山が見えてくる。

樹林帯は最初だけ
【樹林帯は最初だけ】
   御鉢に向かって進む
【御鉢に向かって進む】

 道は急勾配となり、火山岩の斜面に取り付く。左手には砂地の道があるようだが、岩の方が歩きやすそうなので岩伝いに進んでいく。周りには登っている人も多く、急斜面に苦労しているようだ。時には手で岩をつかんで登っていく。振り向くと登ってきた道と高千穂河原の駐車場がよく見える。

火山の道を登る
【火山の道を登る】
   お鉢の縁に到着
【お鉢の縁に到着】

 御鉢山の縁に到着すると、火口の中がよく見える。火口の中心地は水蒸気すら出ておらず穏やかな感じで、砂地の広場になっている。特に立ち入り禁止となってはおらず、降りようと思えば降りられるようだ。御鉢山が最後に噴火したのは1235年で、このとき標高が100m以上高くなったらしい。御鉢の上からはようやく高千穂峰が見えてくる。

高千穂峰が見えてくる
【高千穂峰が見えてくる】
   火口壁から降りていく
【火口壁から降りていく】

 御鉢の縁はけっこう風が強く、油断していると吹き飛ばされそうになる。時に突風が吹くので腰を低くする必要がある。お鉢の中でも外でも落ちたらひとたまりもない。御鉢を三分の一ほど歩いて、高千穂峰との鞍部へ降りていく。

鞍部の神社
【鞍部の神社】
   荒れ気味の道を進む
【荒れ気味の道を進む】

 荒涼とした場所を下りきると、ケルンや鳥居と祠がある。ここにはもともと霧島神宮があったのだが、度重なる噴火で焼け落ち、南西にある山の麓に移転している。高千穂峰まで480mの指導標があり、ここから山頂向けての最後の登りとなる。落石注意の看板もあり、ここで噴火があっても遮るものは何もない場所である。
 鞍部周辺はガスが出ると周りが全く見えなくなるらしく、ロープで道がガイドされている。斜面にできた木の階段は、落石のため荒れていて、岩を避けるようにして進んでいく。

山頂が見えてくる
【山頂が見えてくる】
   山頂の天逆鉾
【山頂の天逆鉾】

 山頂が近付くと、一番高いところに剣が立っているのが見えてくる。徐々にその剣に近付き、ようやく山頂へ到着する。標高1573.4mで、二等三角点がある。以前の剣は無造作に突き立っていたような気がしたが、現在はロープで仕切られ近づけないようになっている。剣の手前には高千穂峰と書かれた大きな岩があるがなぜか横倒しになっている。風の仕業だろうか。

山頂にある小屋
【山頂にある小屋】
   来た道を戻る
【来た道を戻る】

 山頂は風が強く、奥の方にある山小屋の方へ向かった。山頂の陰には風を避けて何人かが休んでいる。赤い屋根の小屋は山小屋ではなく、どこかの団体が建てたもののようで、休憩は有料だった。斜面で少し休憩してから来た道を戻った。
 下りはややガスが出てきて見通しが悪くなる。まだ登ってくる多くの人とすれ違いながら、見通しの良い御鉢山の方へ向かう。御鉢の上は再び強風で、ここを切り抜け、高千穂河原への下り道にさしかかるとほっとする。下からは高校生の団体が登ってくる。山岳部の訓練だろうか、必要以上に大きな荷物を背負って登ってくる女子もいた。
 高千穂河原まで下ると、ビジターセンターに立ち寄り、霧島の自然について学習する。そして車に戻ると、明日の開聞岳登山に向けて移動を始める。この日は高速パーキングで車中泊の予定だ。

付近の山 市房山(2013.4.28)、高隈山(2013.4.29)

立ち寄り湯情報
 
塩浸温泉龍馬公園★★★
場所:鹿児島県霧島市牧園町宿窪田3606(TEL:0995-76-0007)
泉質:炭酸水素塩泉
料金:360円・時間:9:00~18:00
休館:不定休
食堂:無、露天:無、龍馬資料館
Camera:CANON EOS M3

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