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八重山諸島の山-沖縄県の山

八重山諸島の山-沖縄県の山

島を巡って最高峰へ

島を巡って最高峰へ

【石垣島川平湾】

■■

山行情報
日程 2018年3月24日(土)-26日(月)
山名(山域) 野底岳・宇良部岳・大岳(九州
入/下山地 石垣島・与那国島・小浜島
メンバー 単独行
行動時間 野底岳:43分、宇良部岳:18分、大岳:19分
歩行
山名
距離
登り
下り
野底岳
宇良部岳
大岳
0.8km
0.3km
0.5km
87m
28m
41m
87m
28m
41m
■■■ 与那国島の東西の位置はデフォルメしている

コース(タイム)

石垣空港(3/24)-▲野底岳-石垣空港(3/25)-与那国空港-▲与那覇岳-与那国空港(3/26)-石垣空港-石垣港-小浜港-▲大岳-小浜港-石垣港

 《山概略》
 八重山諸島は沖縄本島の更に南西にある島嶼群。有人島は10あり、日本最南端の波照間島と、日本最西端の与那国島が含まれる。八重山の山は山を意味するものではないようだが、それぞれの島には山がある。今回は、石垣島、与那国島、小浜島を訪れ、それぞれの山を登頂した。

 《アプローチ編》
 石垣島を訪れるのは二度目である。最初は、沖縄県の最高峰である於茂登岳を登っている。  三泊四日の石垣島をベースとした八重山の山旅。土曜日の朝一便で羽田から石垣島へ。石垣空港には10:10に到着する。島の移動はレンタカーである。まずは人気の明石食堂で昼食を食べ、野底岳へと向かった。

 《野底岳へ》
 野底岳は別名ヌスクマーぺー  野底岳は島の中央よりやや北にある。明石食堂から国道390号を南下し、農道のような所へ右折する。やや荒れた道だが道なりに登っていくと展望台があるのでそこに立ち寄る。駐車場はないが、車はほとんど通らず道をふさぐこともないので路駐する。


展望台からの野底岳
【展望台からの野底岳】
   野底マーぺー登山口
【野底マーぺー登山口】

 展望台の沖縄風屋根のあるあずま屋からは、野底岳が見える。烏帽子のように頂上が尖っているのが分かる。岩山に緑が覆っている。視線を右に転じると太平洋が広がり、島の周囲がリーフとなっていて、渚までの色が綺麗なグリーンだ。
 展望台から更に車を走らせて林道を登っていく。林道と言っても綺麗に舗装され走りやすい。道は島の反対側まで繋がっているようだ。林道のピークあたりに野底マーぺー登山道入口と書かれた標識が見えてくる。道が広くなっているので車は路肩に駐める。
 登山口には山頂付近の岩がずれ落ちているので注意するように書かれている。登山口からいきなり密林で、狭い通路を腰をかがめて入っていく。本土とは違う植生で、日差しが遮られた中を歩く。地面は赤土で滑りやすい。道脇にはロープがあり、急坂の手助けとなっている。

密林の急登
【密林の急登】
   山頂に三角点
【山頂に三角点】

 道なりに歩いて行くと、やがて展望が開け、岩場に出る。ヌスクマーぺーの伝説が書かれた板が置かれている。
 山頂は石が積み上がったような所にあり狭い。三等三角点(281.6m)が、わずかにある土の上に立っているが、岩に囲まれ低い位置にある。岩の上に上がると360度の大展望。当然、先ほどの展望台より見晴らしが良い。その展望台の屋根が小さく見えている。

山頂からのパノラマ 【山頂からのパノラマ】
 山頂から来た道を下る。登っているときは気づかなかったが、途中一箇所分岐がある。そこで登山者が一人道に迷っていた。どちらに下ればいいのか分からなくなったようだ。最初意味が良く分からなかったが、山頂まで行かずに引き返したところ、どちらから登ってきたか分からなくなったそうだ。登ってきた時間を確認し、伊野田側から登ってきたことが分かった。野底側だと時間が掛かっているはずだ。

山頂は安山岩の岩
【山頂は安山岩の岩】
   野底町から見た野底岳
【野底町から見た野底岳】

 往復約20分ほどで登山口に戻ってくる。林道を車で野底の方へ降りていき、そこから見る野底岳は尖ったように見えて特徴的だ。まだ時間があるので、車で石垣島の各地を巡ることができる。シーサー農園、川平湾に立ち寄り、ホテルにチェックインした。

 《宇良部岳へ》
 八重山二日目は、石垣空港から日本最西端の与那国島へ移動する。第1便が10:10発なので、朝食後にバンナ公園のエメラルドの海を見る展望台に立ち寄る。標高200mほどの高台にある展望台なので、眺めは抜群である。八重山諸島の島々をほとんど見ることができた。続いて石垣島展望台にも立ち寄る。時間があれば昼と夜に見学したいところだが、今回は時間が無く、開館前に景色だけを確認した。更に白保の旬家ばんちゃんで今日二度目の朝食を食べようとするが、順番待ちで飛行機に間に合いそうにないのであきらめる。テレビでも紹介されたふわふわの卵焼きが人気の店だ。
 フライト前に石垣島の朝を堪能し、ようやく与那国島へ向かって飛び立つ。飛んでる時間は30分ほど。着陸前に島の周りを半周したので、島の全景を見ることができた。
 与那国島ではレンタルバイクで移動することにしている。学生時代以来の数十年ぶりの原チャリである。与那国空港前の最西端観光で手続きをして、いざ出発。しばらく乗って無くても体は覚えていて運転に何ら支障はない。ただ、方向指示器の止め方が以前と変わっていたのに戸惑った。

上空から島の全景が見える
【上空から島の全景が見える】
   ほぼ山頂の登山口
【ほぼ山頂の登山口】

 島の外周を反時計回りに周り、最初に向かったのは日本最西端の西崎(いりざき)である。灯台があり、最西端の地と書かれた石碑がある。ここから台湾まで110kmほどで、年に数回見られるようだ。西崎から島の南側の道を東へ向かう。途中、テキサスゲートという道に太い溝がある。放牧した馬が通れないようにするものだが、原チャリも注意が必要なところだ。これを通過すると、与那国馬がのんきに道路を歩いている場面に出くわす。
 比川集落を通り過ぎ、案内板に従い宇良部岳の登山口に向かって左折する。舗装された上り坂を原チャリが頑張って登り、巨大なアンテナの下に登山口らしき場所があるので、そこに原チャリを駐める。特に登山口とかかれてはいないが、山の上に向かって階段が続いているのでそれを登っていけばいいのだろう。階段の左の方にヨナクニサン生息地の説明が書かれたプレートがある。ヨナクニサンとは、島に棲息する世界最大級の大きさの蛾のことだ。

コンクリの階段を登る
【コンクリの階段を登る】
   草で覆われた山頂
【草で覆われた山頂】

 さて、ようやく宇良部岳登山開始である。と言っても階段を登り始めて数分で山頂である。山頂からは島をぐるりと見渡すことができる。山頂の隣には巨大なアンテナ施設が建っているのがじゃまだ。日本最西端の最高峰なので、自衛隊のアンテナかと思ったが、そうではなくNTTの中継アンテナだった。山頂にあるはずの三角点を探すと、草むらの中に有るのを見つけた。二等三角点(231.4m)だ。

■■ 【宇良部岳からの眺望】
 宇良部岳を降り、島の残り半周を巡る。立神岩、軍艦岩を見て東崎(あがりさき)へ。島の東端で広い草原となっていて、多くの与那国馬をここで見ることができる。
 この日の宿は祖納地区の民宿。いったんチェックインしてから、ティンダバナ、崎元酒造所を訪れる。


 《大岳へ》
 与那国島から朝一市の便で石垣空港に戻り、ホテルのバスで石垣市内に移動する。ホテルに荷物を預け、軽装で港まで歩く。予定通り12:50発の小浜島行きのフェリーに乗ることができた。小浜島までは25分の乗船。小浜港でレンタルバイクを借りて島を移動する予定だ。レンタル屋のおやじがモデルコースを紹介してくれたので、その通りに走ることにする。途中、本来の目的である大岳(うふだき)を登るつもりだ。

大岳登山口は駐輪場
【大岳登山口は駐輪場】
   山頂まで一直線の階段
【山頂まで一直線の階段】

 小浜島の中心地は島の中心にある。そこを通り抜けて大岳のふもとへ行く。小浜節の石碑があるところが登山口で、その横を山頂に向かって階段が続いている。緑に覆われた階段を一直線に上る。山頂直下は急こう配になるが、約5分ほどで標高99.3mの山頂に到着する。山頂一帯はあずま屋の展望台が占めている。

山頂の石碑と三角点
【山頂の石碑と三角点】
   水面すれすれの島
【水面すれすれの島】

 山頂にも小浜節の石碑があり、その隣に三等三角点がある。この山は縦走できるようで、奥の方へ道が続いている。行ってもよかったのだが時間の節約のため、あずま屋から四方の写真を撮って、来た道を下山する。
 下山後原チャリで細崎などおすすめコースを巡った。島内の観光客はレンタ自転車で走り回っている人の方が多いようだ。平坦な島とはいえ、意外とアップダウンがあるので自転車ではちょっときついような気がする。
 小浜港へ戻り、17:15発のフェリーで石垣島へ戻った。翌日は帰宅の日。午前中は時間があるので、バンナ公園の展望台に再度立ち寄り、再挑戦の旬家ばんちゃんで二度目の朝食を食べる。米原の八重山ヤシ群落とヒルギ群落でマングローブを見て、島をぐるりと回って空港へ。内容の濃い三泊四日の八重山の山旅であった。

付近の山 於茂登岳(2013.10.25)

Camera:CANON EOS 6D

NOYAMA
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