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三嶺−徳島県の山 三嶺−徳島県の山 ミヤマクマザサが広がる稜線へ ミヤマクマザサが広がる稜線へ 【三嶺ヒュッテと山頂】
コース(タイム)吉野川SA(5:07)=いやしの里(7:04)−(10:22)三嶺−(12:27)いやしの里
《山概略》
とても登山道では無さそうな植林の中に入っていくと、やがて植林から抜け出て民家の裏庭のようなところに出た。そして、三嶺と書かれた指導標が落ちていたので、まるっきり違う道を歩いているわけではないことが分かった。不明瞭な道を歩き続けていると、真新しいモノレールの軌道が現れた。何を運ぶのか疑問に思ったが、深く考えずに黙々と歩き続けた。道はしばらくモノレールと平行して続いている。 ふと、後ろの方から音がするのに気がついた。モノレールの軌道車が登ってくるようだ。よく見るとその軌道車はカブトムシの顔をしている。どうやら観光用のモノレールだったらしい。朝一の点検のためか、そのカブトムシに乗っていたのは運転手だけだった。その運転手と二三言葉を交わすとカブトムシはあっという間に登っていってしまった。 道はモノレールと分かれ、斜面をトラバースする道がしばらく続いた。ガイドブックのマップでは沢のあたりから尾根道にはいるようだが、入口が分からなかった。廃屋の横を通過し、沢の周辺をうかがうものの道がある気配がない。しばらく付近をうろうろしたが、一度モノレールまで戻ることにした。
トラバース道を戻っていくと、「ここから三嶺自然養林登り口」と書かれた朽ちかけた指導標を見つけた。一度通った道だが見落としたようだ。しかしそれはトラバースの道をそのまま進むのか、尾根を登っていくのかよく分からない。尾根の方には道があるようには見えないのだ。それでも尾根を登っていけばいずれ登山道に合流するだろうとの楽観的見通しで登ることにした。 道無き尾根をぐいぐい登っていくと、結局モノレールと合流することになる。このモノレールはまさか山頂まで続いているはずはない、と思いつつモノレールと平行して歩いて行くと、そのモノレールはぐるっと回って下の方へ戻っていくようだ。再び道を見失った。それでも見当を付けて歩き続け、ヤブをかき分け、道を探していると赤リボンを見つけて道らしき場所に出た。もちろんその道が登山道ではなく、単なる作業道の可能性もあるのだが、一応上に向かっているようなので、そこを歩き続けた。 尾根を登っていくと徐々に樹林帯の密度が薄くなり、周りが明るくなってくる。やがて三嶺の稜線も正面に見えてくるようになる。三つのピークがあるから三嶺と言われるように、なだらかな稜線に三つのコブがあるのが分かる。 【三つのピークがある三嶺】 四国の山はある程度の高さになると、木がほとんど生えていない。たいていが笹原となり見通しが良くなる。森林限界を越えたということなのだろうか。標高は1700mほどである。ここまで来ると、もう道に迷うこともない。目の前のピークを目指して歩き進むだけである。 稜線に来て初めて指導標が現れ、三嶺山頂へ300mとある。途中道が不明瞭で迷わされているので、もっとずっと手前で指導標が欲しかった。笹原の中を一筋の線が引かれているように道が続き、そこを歩いて行く。左手に赤い屋根の小屋が見え、剣山と思われる山並みも見える。山頂の方からは歌声が聞こえてくる。 山頂手前の岩場で学生たち6人とすれ違う。高知大学のワンゲル部のようだ。先ほどの歌声の主達だろう。空身で小屋の方へ向かって行ったので食事だろうか。
登りはじめから3時間あまりで三嶺山頂(1893.4m)に到着した。迷った割にはあまり時間はロスしてなかったようだ。三嶺の標高は四国では剣山に次いで二番目の高さを誇り、山頂周辺は遮るものが無いので好展望が広がる。 登ってくる間、誰にも会わなかったが、山頂ではひとり休んでいた。写真を撮るなどして10分ほど滞在し、来た道を下山した。途中、登ってくるときに見えた池や小屋を経由したがもう周りに人の気配は無くなった。
下山は迷うこともなく登山道を歩くことができた。やはり廃屋近くの登り口で間違えていたことが分かった。このルートは一般的ではないのだろうか。下山中はひと組だけ外国人のパーティーとすれ違っただけだった。 下山後はいやしの温泉郷へ。登山口の駐車場はいやしの温泉の駐車場だったので当然ここで入ることになる。下山後、車を運転しないで温泉に入れるというのは滅多にないことだ。いやしの温泉郷は宿泊施設もある立派な建物で、入浴料金も立派な1000円だった。当初の調査ではもっと安かったはずだが最近値上げしたようだ。あまり人が入ってない温泉にゆったり浸かり、湯から上がっては食堂でカツ重定食を食べ、至福のひとときを味わった。 明日は笹ヶ峰へ行きます。
Camera:SONY DSC-WX1
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