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大師山-兵庫県の山
大師山-兵庫県の山
城崎温泉の裏山を周遊
城崎温泉の裏山を周遊
【城崎温泉の裏山を登る】
○山行情報 | ||||
日程 | 2021年4月30日(金) | |||
山名(山域) | 大師山(西日本) | |||
入/下山地 | 城崎温泉駅前 | |||
メンバー | 単独公 | |||
行動時間 | 1時間50分 | |||
歩行 | 距離 | 登り | 下り | 歩数 |
4.5km | 350m | 350m | ---歩 |
○コース(タイム)
城崎駅駐車場(07:39)-(08:23)大師山-(09:29)城崎駅駐車場
《山概略》
大師山は兵庫県豊岡市城崎温泉の裏手にある標高231mの山。ハイキングコースが整備され、ロープウエイで登ることもできる。山頂にある大師堂は温泉寺の奥ノ院である。
《アプローチ編》
車での帰省の途中で玄武洞を立ち寄ることにした。せっかくなので近くに手頃な山はないかと調べたところ、来日岳と言う山が良さそうだった。しかしコースタイムが4時間半かかるようで、長距離移動の途中に登るには無理があった。そこで、そのコースの途中にある大師山を登ることにした。ここならコースタイムは2時間弱である。
前日は舞鶴PAで車中泊をし、翌早朝に城崎温泉へ移動した。城崎温泉周辺には無料駐車場がないため、駅近くの駐車場に駐めた。駐車場はガラガラだった。隣にある公共温泉のさとの湯は休業中だった。
《大師山へ》
駐車場を出発し、住宅地の路地を歩いて行く。交差点に魚屋が有り、従業員が準備に追われている。しかしまだ朝が早いので、全体的にはひっそりとしている街並みである。文藝館の前を通ると志賀直哉の文学碑がある。そういえば、志賀直哉の『城の崎にて』の城崎とはここのことだったと気づく。その作品は読んだことがなく、その後読んだのだが、超短編で数ページしかなかった。
文藝館の前の通りをまっすぐ行くと大谿川(おおたにがわ)に突き当たる。護岸は玄武洞の玄武岩が使われているようだ。川に沿って柳や桜が立ち並び風情がある。城崎温泉ロープウエイの前に出ると、ロープウエイは緊急事態宣言に伴い臨時休業となっている。ロープウエイ乗り場の隣には温泉寺が有り、その門をくぐる。
温泉寺は天平10年(738年)に道智上人により開創され、聖武天皇により山号と寺号を賜っている。本堂は但馬最古の木造建造物で国の重要文化財に指定されている。
温泉寺の境内に山に向かって階段が続いているので、そこを登っていく。石段は続き、舗装された遊歩道になる。ひと登りするとロープウエイの中間駅が見え、その手前に温泉寺の大悲殿がある。大悲殿の右手に階段が続き、大師山頂と書かれた指導標が初めて現れる。
階段を上っていくとようやく山道となり、道脇には石像が立ち並ぶ。ロープウエイの下をくぐるとき、城崎温泉の街並みがチラリと見える。新緑の雑木林をゆっくり上っていくと稜線の林道に出る。左に100mほど進むと温泉寺の奥ノ院だろうか、寺の建物や、かわらけ投げ処、慈母観音、かに塚がある。このあたりが山頂なのだろうが、山頂を示す標識はない。
ベンチで汗を拭き少し休んでからロープウエイ駅の奥の方へ行く。展望テラスが有り、城崎温泉街と円山川を見渡すことができる。日本海が近いので川の幅が広い。テラスの先に行くと大師山トレッキングコースの案内板があり、城崎文芸館の方へ降りていく。
下山道は、登りよりも樹林が密集している。和合の樹跡という巨木がある。アカマツとコジイが合体したものだが、アカマツの方は枯れているようだ。道は緩やかな下りで、かつて宿坊でもあったのか、陶器の破片が落ちている。四等三角点を通過し、モウソウ竹林の中を通り抜けると、展望台に出る。標高は低くなったが、今回のコースで一番の眺望が得られる場所である。城崎温泉街がほぼ一望でき、対岸の山並みは中国の桂林漓江のようでもある。
展望台から少し下ると住宅地の裏手に出て街に出る。来たときの道と合流し、同じ道を歩いて駐車場へ戻った。けっきょく山の中で出会ったのは、ひと組の登山者だけだった。地元の人はあまり登らない山なのだろうか。いつもなら下山後の温泉に入るところだが、兵庫県は緊急事態宣言が発令されているので、温泉はパスして玄武洞へ向かった。
城崎温泉から玄武洞までは車で10分とかからない場所にある。玄武洞ミュージアム近くの河川敷の駐車場に車を止めて、見学に向かった。玄武洞は溶岩流が六角形の柱状節理になったもので、映像や写真で何度も見ているが、やはり本物は迫力が違った。中国の四聖獣の神にちなんで玄武洞と名付けられたが、そこから玄武岩と言う名前も由来している。まさに日本の玄武岩の原点が、ここにあるのだ。
Camera:CANON EOS 90D