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湖西連峰縦走-愛知県の山

湖西連峰縦走-愛知県の山

強風吹き荒れ稜線を北上

強風吹き荒れ稜線を北上

【大知波峠廃寺跡にて】

大知波峠廃寺跡にて

山行情報
日程 2010年12月25日(土)
山名(山域) 湖西連峰(三河地方
入/下山地 葦毛湿原/本坂峠
メンバー 勝野、Chifu、福島
行動時間 6時間20分
歩行
距離
登り
下り
歩数
13.0km 1,111m 869m 21,000歩
280x158

コース(タイム)

豊川(7:00)=葦毛湿原駐車場(8:10)-NHK中継所-普門寺峠-多米峠-(11:45)廃寺(13:20)-本坂峠-(14:30)坊ヶ峰-(14:54)本坂峠=本宮の湯

 《山概略》
 豊川市から南東の方角に見える山並みが湖西連峰である。標高は400m程度ではあるが、周囲に高い山がないため立派に見える。浜名湖の西側に南北に連なり、稜線は静岡県と愛知県の県境となっている。今回は仲間の車を従走路の終点である本坂峠に置き、南側の葦毛湿原(いもうしつげん)から歩いた。

 《アプローチ編》
 年末の帰省にあわせて今回の山行が企画された。金曜日の夜のうちにマイカーで浜名湖SAまで行き車中泊した。翌朝、豊川の仲間の家の近くに7時集合で、予定通り3人が揃う。二台の車でいったん本坂峠まで向かう。旧道の本坂トンネルを抜けたあたりに車をセットし、もう一台でスタート地点の葦毛湿原へ向かう。
 葦毛湿原は地元では有名な観光地であるようだが、カーナビには掲載されていなかった。それでも道路標識を頼りに進んでいくと、駐車場にたどり着くことができた。駐車場は広く、オフシーズンのこの時期はがら空きである。一番奥に駐めた。

 《縦走路へ》
 葦毛湿原の駐車場から貯水池の横を歩く、男女で別棟になったトイレもここにある。豊橋自然歩道の案内板があり、葦毛湿原から石巻山まで11.7km、4時間のコースが紹介されている。今回我々はそれよりも長いコースを歩くことになる。ゴール地点には車を駐めているので、何としてでもそこにたどり着かなければならない。
 雑木林の中をしばらく歩くと、葦毛湿原の木道になる。この時期は湿原ではなく、枯野に雑草が生えている感じだ。花の時期は春から秋にかけてで、ピーク時には大行列ができるらしい。葦毛湿原は愛知県指定の天然記念物で、東海のミニ尾瀬とも言われているらしい。田中澄江著作の『新・花の百名山』の弓張山地の項で紹介されている。弓張山地とは湖西連峰のことである。


葦毛湿原の木道を歩く
【葦毛湿原の木道を歩く】
   普門寺旧伽藍址
【普門寺旧伽藍址】

 葦毛湿原の奥からNHK中継所へ至ると書かれた指導票に従い、進んでいくと植林のトラバース道になる。このあたりはなぜか岩崎自然歩道となっており、地名でもない岩崎とは何だろうかと話題になる。一息峠を越え雑木林を抜けると眺めがよくなる。鉄塔の下を通り過ぎると、まもなくアンテナが林立するNHK中継所に到着する。
 テレビ中継塔のあるピークにはベンチがあり、そこから南の眺望が見られる。そこで最初の休憩をとる。三角点は無いが、標高は306mとなっている。休憩している間にも、多くの人がこのピークを通過して行った。
 NHK中継所からの稜線は高圧電線が続いていて、その下を歩くことになる。船形山城址とかかれた鉄塔の下を通過。坂を下ったところの鞍部が普門寺峠。岩がごつごつと突き出たあたりは普門寺旧伽藍跡となっている。一等三角点(324.7m)のある神石山を通過。
 この日は風が強く上空からは恐ろしげなうなり声が聞こえてくる。それでも縦走路は防風林があるため直接風が吹き付けることは無く、気温もそれほど低くは無いので歩いているうちは寒いことは無い。むしろ快適に歩くことができる。

雨やどり岩からの眺め
【雨やどり岩からの眺め】
   イヌツゲ群生林
【イヌツゲ群生林】

 雨やどり岩は、見上げるような高さだが、裏側に行くと岩の上に登ることができる。岩の上からは今歩いてきた稜線が一望できる。
 坂を下ると県道の多米トンネルが貫く多米峠(266m)に到着する。ここには湖西連峰ハイキングコース案内板がある。この案内板にもまだ今回のゴールである本坂峠は枠外になっている。
 赤岩尾根分岐を通過すると豊橋自然歩道のイヌツゲ群生地帯に入る。今までの縦走路と違った樹相の雰囲気が味わえる。

 《本坂峠へ》
 眺めのいい解放された大知波峠に到着する。このあたりは平安時代に栄えた廃寺跡で、国指定史跡となっている。広い範囲に礎石が確認され、謎の多い山寺であったらしい。
 廃寺跡で風の無い場所を選んで大休憩とした。近くには十数人の団体が宴会をしていた。今回の従走路ではこの場所が一番の休憩適地である。眼下に浜名湖を一望できる。

大知波峠廃寺跡からの眺め
【大知波峠廃寺跡からの眺め】
   富士見岩
【富士見岩】

 大知波峠から30分ほど歩くと富士見岩という大岩が鎮座する展望所に到着する。天気のいい日は富士を望むことができるようだ。この日は風が強く天気もよかったが、東のほうは雲がかっていて見ることはできなかった。
 笹に覆われた三角点を通過し、浅間神社を通過する。坂を下りきったところが本坂峠(328m)である。交差する道は旧姫街道となっている。姫街道とは、東海道見附宿と御油宿を結ぶ東海道の脇街道である。本坂峠から正面の坊ヶ峰をピストンする。

坊ヶ峰の神社
【坊ヶ峰の神社】
   旧本坂トンネルに到着
【旧本坂トンネルに到着】

 本坂峠から坊ヶ峰までは直登となる。クマザサの茂る急坂が長く続き、うんざりするころ山頂に立つ神社の小屋が見えてくる。山頂は樹林に囲まれ眺望は全く無いが、標高445.8mはこの日の最高峰である。神社の裏手に行くと二等三角点がある。坊ヶ峰からはさらに湖西連峰を縦走できるが、この日はここまでで本坂峠へ来た道を下った。
 本坂峠からは左手の旧姫街道を東に下る。しばらくすると車道に出るので、車道を右手に進み、車止めを越えて右に曲がるとすぐに旧本坂トンネルの車をとめた場所に到着する。
 葦毛湿原に移動し、車を回収して勝野さんと別れる。Chifuさんと豊川の本宮の湯に行き、この日のイベントを締めくくる。豊川ICから東名高速に乗り、明日の那岐山目指してさらに西へ向かった。

付近の山 本宮山(2010.04.11)、衣笠山(2010.11.20)、宇蓮山(2010.08.29)、

立ち寄り湯情報
本宮の湯★★★
場所:豊川市上長山町本宮下1番地1685(TEL:0533-92-1880 )
泉質:ナトリウム塩化物泉
料金:600円・定休日:毎週水曜日
時間:10:00~22:00
その他:食堂有り
Camera:SONY DSC-WX1

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