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日本百名山−槍ヶ岳 日本百名山−槍ヶ岳 ついに槍穂のてっぺんに立つ ついに槍穂のてっぺんに立つ › 槍の穂を登る コース(タイム)---二日目
ババ平(5:57)−槍ヶ岳山荘−槍ヶ岳−ババ平−横尾−(17:25)徳沢
《槍ヶ岳登頂》 【槍沢の河原を歩く】 沢に右岸を歩く。かなり標高の高いところだが、槍沢では工事が行われていた。槍沢に流れ込む沢をいくつか通過するが、その沢の名前が岩に白ペンキで書かれている。 【坊主岩屋下】 ヒュッテ大槍と槍ヶ岳方面の分岐。天気が良ければここから槍ヶ岳の穂先が見えるはずだ。 坊主岩屋下から少し行くと右手に坊主岩小屋がある。雨露がしのげる岩屋で、今のように山小屋だらけでなかったら、ここが避難所となっただろう。昔、屋久島の岩屋に泊まったことを思い出す。 【坊主岩小屋】 播骭Aとも言う。槍ヶ岳開山を行った念仏行者播驍ェビバークに利用した岩屋。播隆上人は五回槍ヶ岳登山をしているが、天保五年の四回目はこの岩屋で53日間篭もり念仏を唱えたという。 槍ヶ岳山荘の手前は急坂でつづらになっている。最後のつづらを登っていると、吉田さんが上で待っているのが見えた。槍ヶ岳山荘に到着し、いよいよ槍穂に向かうのだが、雨はやむ様子がない。 【槍ヶ岳山荘】 2008年度開設期間:4月27日〜11月2日 1泊2食:9,000円、素泊り:6,000円、天幕料(1人)500円・30張程度 水の補給1リットル:200円 小屋の前では皆、槍の穂先方面を眺めている。わずか数十メートル先だがガスに覆われてその姿は見えない。槍ヶ岳山頂を目指す人は、小屋の前にザックを置いて登ることになるが、すでに軽量サブザックなので、ストックだけを置いて槍穂に向かった。
岩を登るときは夢中で気付かなかったが、その時山頂からは五歳の女の子がトップロープで急峻な岩を下っていたようだ。下山の時に休憩しているその親子連れを追い越して行ったのだが、実に楽しそうに山に来ている様子だった。 槍穂は想像以上に厳しい岩峰だった。垂直の鉄梯子がいくつかかかっており、それが登頂を容易くしているが、無かったらかなり難しいだろう。200年ほど前に、この山を誰でも登れるようにと鎖を架けた播隆上人の苦労が身にしみる。 シーズン中は渋滞して時間がかかる槍穂の登頂も、この天気では登る人は少なく、待ち時間無く登頂することができた。最後の鉄梯子を登り切るとそこが山頂で、岩だらけだが思ったほど広さがあった。奥には少し傾いた祠が祀られている。 【槍ヶ岳頂上】 3180m。日本で五番目に高い山頂である。播隆上人が初登頂を果たしたのは文政11年(1828年)7月20日であった。頂上を踏みしめたとき、五色に彩られた虹の環の中に阿弥陀如来の姿が出現したという。 当初山頂に立ったのは我々三人だけだった。三人が山頂に立つと、にわかにガスがとれ、眼下の槍ヶ岳山荘がはっきりと見え、雲海に浮かぶ山の稜線も見えだした。これは奇跡かと思ったが、それはわずかな瞬間であった。しかし、もうこのあとに雨が降ることはなかった。 山頂で登頂写真を撮りあっていると、二人組の若者が登ってきたので、写真を撮ってもらった。 下りは登りとは別のハシゴで下ることになり、途中までは下り専用のルートとなる。 【下山】 天気は回復してきた。登るときには雨で撮り損なった花を再び撮りながら下る。すでに秋の気配を感じる山肌で、黄色く色づいているところもあった。 大山さんは一目散に下っていき、自分と吉田さんはゆっくりと下る。足もとの岩には小動物の糞が点々と落ちていて、消化不良のツリバナの実のようだ。 【テン場では物干し】 ババ平のベースキャンプに戻ると、留守番隊のChifuさんが濡れた装備を石室の壁一面に干していた。実にみっともない光景だ。もう天気が崩れる様子もなく、このまま晴れてくれればいいが。 【ババ平から槍ヶ岳方面】 ババ平で休むのも束の間で、すぐにテントを撤収して徳沢まで下らなければならない。この日歩く距離はかなり長い。 《徳沢まで下山》 槍沢ロッジまで下り、振り向くと槍岳の穂先がはっきりと見えてきた。槍の片でも見えなかった槍穂がここに来てようやく姿を現した。ちょうど双眼鏡で見ていた人がいたので、それを貸してもらい、見てみると槍の穂先には何十人もの人が立っているのが見えた。
予定では横尾までだったが、徳沢までは行っておきたかった。キャンプ場の快適さと、翌日の歩行時間を少なくするためだ。裏予定の通り、まだ明るいうちに横尾まで到達したので、そのまま徳沢まで歩いた。 日が落ちかかった頃に徳沢園に到着。徳沢では真っ先に生ビールを飲むつもりだった。売店で営業時間を聞くと、19時半まで開いているようなので、先にテントを立ててから飲むことにした。 夕食ができあがる頃にはすっかり暗くなっていた。槍ヶ岳登頂を祝って、生ビール(¥750)を飲みながら鍋料理を食べた。 明日は帰宅です››Camera:Canon IXY 910is,EOS KISS X2
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