週末は野山にいます

　《山概略》
　大山は神奈川県の丹沢山地の東にある標高1,252mの山。交通の便が良く、神奈川県で最も登られている山の一つである。あめふり山とも言われ、奈良時代より霊山として栄え、山中にある大山阿部利神社とともに護国の山として崇められてきた。日本三百名山。

　《アプローチ編》
　日向薬師のバス停がスタート地点になる。相鉄、小田急と乗りつぎ、伊勢原駅前でバスに乗る。登山者乗客はいつもより多く、７人くらいである。終点の日向薬師で降りると、同行の自動車組が待っていた。無料駐車場はバス停横にある。人気のある大山だが、日向薬師から登る人は少ないのか、駐車場は満車ではない。

　《大山へ》
　まずは日向薬師に立ち寄ることにする。梅の木尾根を登るときは、日向薬師は通り道となるが、今回は日向から登るので、日向薬師経由は多少回り道となる。
　バス停から少し戻り左手の道に入る。ここから参道で、まっすぐ進むと階段に突き当たる。階段を上がると山門で、左右に赤い仁王が立っている。門の先は雰囲気の良い杉並木の登り坂である。最後に階段を上ると、日向薬師の本堂が正面に見える。本堂は数年前に大修理が完了している。

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　日向薬師で参拝し、御朱印をもらおうとしたら、まだ時間前と言うことでもらえなかった。下山時にもらおうと思ったが、下山は別の場所に降りることになった。
　日向薬師を通り抜け、裏手の車道を道なりに降りていく。突き当たりを右に曲がり、引き続き車道を歩く。このあたりは寺が多く、三重の塔がある浄発願寺、石雲寺がある。登り坂の左手に石段が見えてくると、そこが登山口で九十九曲の入口となる。山道に入り、木橋を渡り、林道を横切るとつづらの登りとなる。

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　ひと登りすると大きな地蔵が立っており、そのあたりが平地となっているので小休止する。もぐもぐタイムを経て再び尾根登りを再開する。樹林の密度が薄くなるところで、道から外れて少し左の方へ行くと眺望が開ける。空気が澄んでいるので遠くまでよく見える。相模湾の奥の方に大島が見えるが、さらにその先の利島と神津島が見えているようだ。神津島まで135km離れているので、海上でこの距離が見えるのは珍しいことだろう。

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　見晴台に到着する。ここからの眺望を期待していた同行者だが、この見晴台からは大山の山頂しか望めない。 海側は樹林帯に阻まれているのだ。多くのテーブルはいつもは登山者で埋まっているのだが、このときはガラガラだった。
　見晴台から日だまりの下を１時間半ほど登ると大山山頂付近である。山頂まであと数メートルだが、まずは北面の富士山展望台の方へ行く。トイレの裏の方へ回り込み、日が当たらず冷え冷えとした北面の展望台で富士山と丹沢の山並みを鑑賞する。

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　山頂直下の東南テラスに戻り、草付きの上に座り昼食休憩を取った。ここからは東京方面の展望が抜群である。東京スカイツリーが見えるかどうかが、空気の透明度の基準になるが今日はよく見えていた。その先には筑波山もよく見えている。自宅のマンションから大山がよく見えているので、ひょっとしてマンションが見えるかと思ったが、さすがにそれは見えなかった。200mmの望遠でも撮影したが、それも判別不能だった。
　休憩後、ようやく山頂に移動した。山頂は1251.7mで、三角点はここより低い場所にある。山頂の標識の前では相変わらず撮影の順番待ちである。
　下山は、阿夫利神社下社の方へ降りていくことにした。山頂の二十八丁目から表参道を下り、下社まで降りると一丁目となる。下社下には茶店が並び、同行者の知り合いが営んでいるという店に入り、ビールで乾杯する。ビールを飲んだことを口実に、ここからはケーブルカーで下山することになった。
　ケーブル下から参道商店街を抜け、伊勢原駅行きのバスに乗る。この日は温泉には行かないと言うことになり、伊勢原駅前で解散となった。車組は日向薬師行きのバスの待ち時間が長かったため、タクシーで回収に行った。