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白神岳−日本二百名山 白神岳−日本二百名山 世界遺産、ブナの原生林を求めて 世界遺産、ブナの原生林を求めて 【原生林の登山道】
コース(タイム)登山口(5:25)−(6:14)二股−(9:26)▲白神岳−(11:09)▲蟶山−(12:05)二股−(12:36)登山口
《山概略》
《白神岳へ》 結局、暑い車中で一夜を明かした(大山さんと勝野さんは小屋で泊まったようだ)。駐車場に駐まっていた数台の車も車中泊が多く、テントもひとつ立っていた。駐車場は100台収容できるのでかなり余裕がある。 小屋の前のベンチで防虫スプレーを噴霧しながら朝食を済ませて出発した。小屋の左側を回り込むと林道に出ることができ、しばらくアスファルトの道を歩く。 5分ほどで林道は途切れ、ちょっとした広場に出る。以前はここが登山口だったようだが、駐車スペースが狭いので車は進入禁止になっている。入山ボックスがあり記帳を済ませた。ボックスの壁にはクマ避けの鈴が貸し出されていて、五つほどぶら下がっていた。それをひとつ借りることにし、ザックの後ろに取り付けた。下の休憩小屋にはこの7月に稜線で熊に襲われた被害があったと張り紙があったので、熊の出現は気になるところだ。 旧登山口から森の中に一歩踏み込むと、そこは原始林の様相で、さっそく太いブナの木が現れる。道は良く整備され、木の階段もある。山頂までの距離を示す指導標も時々現れる。登山口から1.4km歩くと二股分岐にでる。
二股分岐からはマテ山コースと二股コースに分かれる。古いガイドブックでは二股コースは崖崩れで通行困難と書かれていたので当初はマテ山コースを往復するルートを考えていた。しかし二股分岐には二股コースの案内図(2003年設置)があり、通行が可能となっている。ただし、急傾斜が続き渓流を渡河する健脚社向けのコースとある。同じ道を往復するのは味気ないので、二股コースを上ってマテ山コースを下ることにした。 二股コースは白神川に沿って登っていくコースで、はじめはトラバースの道が続き、何度か小さい沢を越える。上木戸沢(一の沢)、二の沢と難なく渡渉し、三の沢は5mほどの川幅があるが、ロープが張られていて、石づたいに渡ることができる。そして沢が合流する二股の渡渉が最後にある。ここもロープがあり、足を濡らさずに渡ることができる。雨の後に増水すると渡るのは困難となるかもしれない場所である。 二股を渡渉すると道は尾根の直登となり、この先急傾斜区間と書かれた指導標が何回も現れることになる。ロープがあるので、それに全体重をかけて登ることもしばしばあった。いつまでも急傾斜続き、もう山頂かと思ったところで、山頂まで0.9kmの指導標が現れる。山頂直下は足もともよく見えないヤブとなり、そこをかき分けていくと開けた場所に出て、そこが山頂だった。
白神岳山頂(1231.9m)には一等三角点があり、少し離れたところに避難小屋やトイレのログハウスが見える。しかし眺望はそこまでで、まわりはガスで白く覆われている。本来なら日本海や岩木山が見えるはずである。 山頂では地元の三人組が休んでいて、彼らは何度もこの白神岳に登ってきているようだ。我々が明日行く予定の森吉山や桃洞沢のことも知っており、しばし話し込んだ。 下山は蟶山(まてやま)コースに向かった。稜線上にある総ヒバ造りの避難小屋を覗き、その先にある立派な公衆トイレも見学した。トイレの方が避難小屋よりも大きいのは世界遺産の影響だろうか。大峰分岐までの稜線は、右側が世界遺産の核地域となっている。世界遺産側は深いガスと笹に覆われているだけである。 大峰分岐から直進すると十二湖コースで、先月熊の被害があったのもその稜線だ。我々は左の尾根に下った。尾根道はブナが特に多く、淡々と下りながらも風景の良いところでは写真を撮ることを忘れない。蟶山分岐ではザックを置いて蟶山のピークに向かった。 蟶山(841.1m)にも三角点があったが、まわりは樹木に覆われ眺望は全くない。ちなみに蟶という漢字はマテ貝のマテに当てられるようだが、辞書には意味が載っていなかった。
二股分岐を経て、旧登山口まで下る間に多くの登山者とすれ違った。中には山頂まで登る気はなく森を見に来た人もいたようだ。世界遺産は多くの人を呼び寄せる。 旧登山口の小屋で鈴を返却した。借りたとき5個ほどあった鈴は全て貸し出し中だった。この鈴の音はかなり大きかったが、効果があったのか熊に会うことはなかった。 駐車場まで戻ると、朝よりも多くの車が止まっていた。それでも100台収容の駐車場には余裕がある。車はほとんど県外ナンバーで関東や大阪のナンバーも見られた。 【白神山地一望】 不老ふ死温泉に向かう途中、白神山地を展望できる駐車場がある。天気は晴れていたが白神山地だけ雲が厚く覆っていた。 下山後は、不老ふ死温泉へ向かった。日本海を望む露天風呂が特徴の温泉で、旅行ガイドブックにも載る温泉である。はじめ内湯に入り、服を着てから海辺の露天風呂に向かうという作法が少々面倒だが、波打ち際で水平線を見ながら入る温泉は格別だった。昼食もこの温泉で済ませることにし、親子丼を食べた(二人はサザエ丼)。
Camera:SONY DSC-WX1
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