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日本三百名山多良岳 |
中山キャンプ場(12:00)−(13:06)多良岳(13:16)−(14:06)中山キャンプ場 雲仙から諫早を通り抜けると、正面に多良山系の五家原岳が良く見えてくる。山頂にはアンテナが多く立っており、周辺の町にテレビの電波を供給しているのだろう。昔はテレビ塔ではなく、防人の烽火台が置かれていたという。それほど眺めが良かったのだろう。九州北部には、対馬、壱岐、宝満山、雲仙岳にも烽火台があったそうだ。五家原岳(1058m)は今や山頂まで道路が続いているため、もはや登る山ではなくなっている。その奥の多良岳が、日本三百名山にも名を連ねていて、メインの山となっている。多良岳一帯は全山が山岳信仰の対象であり修験道場として栄えたという。 【中山キャンプ場】 ひと気のないキャンプ場が登山口。道は明瞭で迷うことはない。 雲仙普賢岳を登った帰りに、多良岳を訪れるのはそれほどハードなことではない。登山口のある中山キャンプ場には正午前に到着。キャンプ場はまだ営業していないのか人の気配は全くない。山に来る人もいないようだ。 12時ちょうどにキャンプ場の登山口鳥居を出発。樹林帯の薄暗い中を登っていると、足元にうごめくものがあった。沢ガニだ。先日、福岡の立石山を訪れた際も同じカニがいた。関東の山では見たことがないが、地域性なのか、九州の自然が侵されていないのかどちらかだろう。撮影に成功したと思ったら、大きくぶれていた。 登山口から10分ほどで、いろいろな看板やら指導標が立っている。多良岳まで1.9km(2.1kmというのもある)とあり、山頂までは1時間とかかりそうにない。その先には多良川の水源地という場所がある。 【役の行者】 行者の前にはお供え物が 尾根の鞍部らしいところに出る。左が多良岳方面で階段が続いている。登り初めてすぐに、石の鳥居があり、それをくぐると役の行者の石仏がある。石仏の前には、いくつもの下駄が供えられている。平安末期頃の行者が山岳仏教を布教しながら庶民を救済し、一本歯の下駄をはいて巡られたことから、里の民がその徳をしたって祀ったものだという。よく見ると、革靴までも供えられている。 【階段の尾根】 古い石の階段が続く 役の行者の先には、変な模様が描かれた石がある。梵字だろうか。古い石の階段を登っていき、クサリ場を通過する。山頂手前には、何体か地蔵というか、観音様が鎮座している。 驚いたことに、山頂には神殿があった。石が敷き詰められていて、その奥には多良権現上宮の石祠がある。石祠の中には円形の鏡と仏様が置かれているのが見える。神殿からは木々に囲まれ眺望はないが、奥の方へ行くと有明海が見渡せた。あの悪名高い河口堰も見えている。河口堰を挟んで右と左では海の色が全く異なり、陸側の方が明らかに赤茶けていた。 【多良岳頂上】 標高983mの頂上には神殿の跡がある。多良権現上宮の石祠が安置されている。かつては経ヶ岳の方にこの上宮があったが、いつの頃か多良岳の方へ遷ったらしい。 下りは来た道を戻る。結局、登って降りる間、誰とも会うことはなかった。GW期間中とはいえ、5月2日の月曜日は平日なのだろう。 帰りは高速を使わずに国道207号を北上して福岡へ向かった。途中、温泉館湯招花で温泉に入り、疲れを落とした。
Camera:CANON EOS 10D,SONY DSC-U30 |
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