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和賀岳-日本二百名山

和賀岳-日本二百名山

山を越え沢を渡り急登へ

山を越え沢を渡り急登へ

【花に囲まれる和賀岳山頂】

花に囲まれる和賀岳山頂

山行情報
日程 2013年08月13日(火)
山名(山域) 和賀岳(東北(八幡平周辺)
入/下山地 高下川林道
メンバー 単独行
行動時間 7時間00分
歩行
距離
登り
下り
歩数
13.2km 1,557m 1,557m 27,200歩
和賀岳マップ

コース(タイム)

高下川林道(6:00)-高下分岐-(7:21)渡渉-こけ平-(9:31)和賀岳(9:57)-(11:17)渡渉-(13:00)高下川林道

 《山概略》
 和賀岳は岩手・秋田の県境にある奥羽山脈の山塊である。南北約40kmに渡っていくつものピークがあるが、その最高峰が和賀岳の1440mである。登山口は両県からあるが、秋田県側から登るのが一般的のようだ。今回は登山口近くにキャンプ場のある岩手県側から登ることにした。

 《アプローチ編》
 夏休み東北の山旅第二弾。仲間5人で志賀来キャンプ場の朝を迎えたが、和賀岳へ登るのは自分一人となった。テントの撤収は仲間に任せて、一足早く登山口へ向け出発した。登山口までは数十キロあるが、早朝の県道1号はほとんど車が走っておらず信号もほとんど無い。
 沢内川舟で左折(和賀岳登山口の標識は無かったようだ)し、山の中へ入っていく。しばらく舗装道だが、後半はダートになる。初めての林道走りは長く感じるが、10分ほど走ると通行止めの看板がある。その手前に駐車スペースがあったのでそこに車を駐めた。


通行止め看板の手前の駐車スペース
【通行止め看板の手前の駐車スペース】
   通行止めの原因は橋が陥没
【通行止めの原因は橋が陥没】


 《和賀岳へ》
 駐車スペースから林道を歩き始める。登山口までどのくらいの距離があるのか全く見当もつかない。少し歩くと橋になっている道が半分陥没している。一昨日の大雨が原因かはわからないが、歩いて渡る分には問題無さそうだ。その後数百㍍歩くと、左手に和賀岳登山道入口があった

登山口に到着
【登山口に到着】
   高下分岐
【高下分岐】

 登山口には切り株の椅子がいくつかと、登山ポストがある。本来ならここまで車が入れるが、駐車スペースはそれほど広くはない。登山口の標高は530mで、和賀岳までは5.4kmと標識がある。
 登山口から森の中へ入る。人が一人歩けるだけの道があり両脇はうっそうとした森の中だ。少し進むと赤沢分岐でちょっとした休憩スペースがある。そこを通過し、次に高下分岐である。右手に行くと高下岳への尾根が続いている。先の登山口は和賀岳登山口ではなく高下登山口と書かれたガイドマップもある。
 高下分岐からひと登りすると和賀岳自然環境保全地域の案内板がある。案内板によると、この周辺の山域は人為の影響をほとんど受けずに維持されているそうだ。
 広大なブナ林の山地帯(~1100m)
 低木化したブナ林やミヤマナラ林等の亜高山帯(1100~1300m)
 ハイマツ群落、風衝草原や雪田植生が広がる山頂付近の偽高山帯(1300m~)
 案内板があるところはこのあたりのピーク(920m)で、ここから和賀川(720m)に向かって一気に下る。このコースの難点はこの山頂に向かって200mほど下らなければならないところだ。
 眺望のない単調な道を下っていくと、沢の音が聞こえて来るとともに、沢の流れも見えてくる。道は急坂になり、慎重に下っていくと川岸に出る。

渡渉前のピーク
【渡渉前のピーク】
   和賀川を渡渉
【和賀川を渡渉】

 沢は思ったより広く、増水時の渡渉は不可能だろう。この日は膝程度の流れで、浅瀬の石が出ているところを選んで渡ることになる。一度中州まで渡り、本流を渡る前に急登に備えて休憩した。
 本流の渡渉は多少濡れるのを覚悟しなければならない。足首までの深さを一気に渡った。対岸の登山口は木の枝に赤テープがぶら下がっているので、そこを目指した。再び森の中に入ると、すぐにキャンプスペースがある。

600mの急登
【600mの急登】
   こけ平へ
【こけ平へ】

 ブナの森の急登は延々と続き、途中休憩するような場所もなく、ただひたすら登り続ける。亜高帯に入るとようやく空が広がり、背丈ほどの樹林帯となる。さらに進むと、稜線に出たのか、緩やかな砂礫地となる。正面に和賀岳の山頂が見えても良さそうだが、ガスのため何も見えない。
 道は草地の細い道となり、高山植物の花がちらほら咲いている。この山の目玉はニッコウキスゲだが、二日前は烏帽子岳で広範囲に咲き誇っていたのだが、この山ではすでに終わったようで全く咲いていない。目につく花は、ハクサンフウロ、ハクサンシャジン、ミヤマシシウド、クルマユリ、トウゲブキなど。

稜線はガス、足はびしょ濡れ
【稜線はガス、足はびしょ濡れ】
   和賀岳山頂
【和賀岳山頂】

 道は細く、草が生い茂りしばしば足下が見えなくなる。そして、露をたっぷり含んだ草で、ズボンがびしょびしょに濡れてくる。渡渉で濡れるのを気にしたのがバカらしくなるくらいに濡れた。そのような道は数百メートル続き、ようやく和賀岳の山頂(1440m)に到着する。
 山頂には三角点と祠がある。360度の展望もあるようだが、一面真っ白で何も見えない。下界は晴れているのだろうが、残念だ。そして秋田県側から登ってきた先着の男性が一人休んでいた。お互い相手のカメラで記念写真を撮ると下山していった。

砂礫帯にミヤマシシウド
【砂礫帯にミヤマシシウド】
   下りはブナを楽しむ余裕がある
【下りはブナを楽しむ余裕がある】

 この山も秋田県側から登ってくる登山者が多く、休んでいる間にも何組か登ってきた。山頂は風があり、じっとしていると冷えてくるので早々に下ることにする。来た道を戻るのだが、こけ平のあたりは道が分かりにくく迷いやすい。GPSで確認しながら下った。

付近の山 秋田駒(2010.08.11)、烏帽子岳(2013.08.13)、焼石岳(2013.08.14)

立ち寄り湯情報
 
沢内バーデン およねの湯★★★★
場所:岩手県西和賀町沢内字大野17-140(TEL:0197-85-2601)
泉質:CaNa硫酸塩温泉(源泉60℃)源泉掛け流し
料金:300円・時間:10:00~21:30
休館:第三水曜日
食堂:有(11:30~14:00)、露天:有
Camera:CANON PowerShot S100

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