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八紘嶺・十枚山-山梨百名山 八紘嶺・十枚山-山梨百名山 ガスと樹林でほとんど眺望のない山二つ ガスと樹林でほとんど眺望のない山二つ 【八紘嶺山頂】
コース(タイム)安倍峠(7:25)-(8:50)八紘嶺(9:10)-(10:13)安倍峠=関の沢(11:01)-登山口(11:47)-(14:03)十枚山(14:18)-(15:22)登山口-(15:55)関の沢
《山概略》
《八紘嶺へ》 登山口は駐車場の奥にある。歩き始めて5秒で稜線に到着。そこから左へ稜線を歩くが、いきなり急坂が始まる。樹林の中を息を切らせながら歩き進むと、まわりはガスで覆われてくる。 道は稜線から左へトラバースし、林道下の登山口からの道と合流する。この合流点まではどちらも距離は変わらないようだ。道は急に右に曲がり、徐々に稜線へと登っていく。
稜線の一部はやせていて、崩れて雪庇のように浮いている部分がある。そこはロープで仕切られ、迂回するようになっている。また、所々で急な登りがあり、ロープが伸びているところもある。 稜線を歩いたり、トラバースしたりを繰り返し、笹が目立ってくると空が広がり見通しが良くなってくる。見晴らしが良さそうな場所に出るが、雲が多く、山並みがちらりと見えたりする。山伏だろうか。
登山道の笹はきれいに刈られているようだ。再び樹林帯に入り、しばらく進むとあっけなく八紘嶺の山頂(1918m)に到着する。山頂には静岡県特有の串刺し団子の道標や三等三角点がある。もちろん山梨百名山の標柱もあるが、名前が消えかかっている。 八紘嶺は山の要所で、北の尾根をたどれば七面山に通じ、西へ行けば山伏まで行くことができる。後から山頂に到着した男は重そうな荷物を背負い、山伏まで行くと言っていた。結構アップダウンがあるのでつらそうだと思ったが、結局山伏まで行くのはあきらめたようだった。自分は次の十枚山へ行くため、あまり山頂では長居せずに来た道を戻った。
《十枚山へ》 安倍峠の駐車場まで戻り、登山靴を履いたまま車に乗り、峠道を下った。梅ヶ島の集落を通り抜けて関の沢橋の手前を左に入る。道なりに進み、出合橋の左手前にちょっとした草原があるので、そこに車を駐めた。車は5~6台駐められるスペースがあるが、他に駐まっている車はなかった。 駐車場を出発し、舗装道路を奥へと歩き進む。出合橋を渡り三叉路を突き当たったところに十枚山の指導標があるので右に曲がる。道は林道に変わり、徐々に登っていく。しばらく進むと、「これより先農業関係者以外の通行禁止」と書かれた看板。車のことだろうが、林道はしばらく続く。
林道はつづらとなっているが急坂である。ある程度登っていくと周りは茶畑になる。つづらの折り返しで十枚山と書かれた指導標が山の方を示し、急な階段状の道が続いていた。そこを登ろうとすると、茶畑で作業をしていたおじさんに声をかけられた。そこは古い道なので、そのまま車道を上っていけと言っているようだ。山はヒルがいるから気をつけろとも言われた。
茶畑の上の方には民家もあるようだ。その一軒の前を通り過ぎようとすると、後ろの方で犬が吠えている。どうやら自分が外敵のようで、よく見るとその2匹の犬はリードにつながれておらず、庭から道の方へ出てきて激しく吠えている。身の危険を感じつつも無視して先に進んだ。 中之段農道記念碑の横を通り、道は舗装からダートに変わる。このあたりまで車は入れるが、Uターンする場所が無さそうだ。ダートの手前に登山者の車が駐まっていたが、Uターンが大変そうだ。 ようやく登山ポストのある登山口に到着する。熊出没注意の大きな看板があり、林道は続いているが車止めのロープが張られている。 植林帯の急坂が続き、ふと足元を見ると登山靴にヒルがへばり付いているではないか。地面を見るとそこら中でヒルがくねくねと獲物を狙っている。こりゃイカンと安全な場所を探し、足のヒルを排除し、スパッツを着けた。 その後、足下のヒルを気にしながら歩くことになり、写真を撮る余裕はなくなる。立ち止まらなくても、いつの間にかヒルは登山靴を這い上がってくるから気が抜けない。尾根道直登と沢コースの分岐を左(直登コース)に進み、植林帯の急坂を上り続ける。
植林帯が終わり、緑の気持ちの良い登山道になると山頂は近い。果てしなく続く登りの連続だったが、山頂に到着するとあっけなく感じる。十枚山の山頂(1719m)も静岡と山梨の県境で、両県が立てた山頂の標識が10mほど離れてある。鐘があったので、思わず鳴らした。 山頂にはさすがにヒルはいないだろう。地面にどっかと腰を下ろし、足を点検すると3カ所ほど血を吸われていた。翌日あたりからかゆみに耐える生活が始まるだろう。しばらく休んでいると、蝶(蛾?)が飛んできて足に止まり、汗を吸っているようだ。このように害がないものはいくらでも吸って良いのだが。 山頂からは景色も見えないので、15分ほど滞在して来た道を下山した。この山で出会ったのは5人ほどのパーティー一組だけ。茶畑の上に駐めた車の主だ。登りですれ違い、下りで追い抜いている。茶畑を通過するとき、先ほどのおじさんがまだ作業をしていて、少し話をした。最近は鹿が増え、茶畑にまでヒルが出るようになったという。ヒルの生息範囲は着実に増えているようだ。 駐車場まで戻り、梅ヶ島の方へ戻って黄金の湯へ立ち寄った。強アルカリの温泉で入るとすぐにぬるぬるとなる温泉である。田舎の施設なので閉館が早く、食事の時間には間に合わなかった。新静岡IC近くのコンビニまで行き弁当を食べて帰った。
Camera:CANON PowerShot S100
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